潤色された雑報に目を通すうちに特需を察し、こせついた自分を戒めるために欣求した | スポーの“ここがヘンだよ闘牛士!”

二十七日(土)
バド・パウエルのウン・ポコ・ローコを聴いていると、セカンドテイクの記述に誤りがあったことに気づき、直す。ぼちぼち山越雑文の仕上げにかからないといけないか。しばらく遊べると思っていたが、何もしてない毎日は退屈だし、心に隙ができるなァと感じる。神経症のDNAを持つ僕はなおさらである。
午前四時半に寝る。

午後二時半に起きる。休日。買い出し。
先を見据えて慰霊雑文の体裁をととのえておく。

二十八日(日)
そのあとは山越雑文の直しに取りかかる。デカすぎてもよくないと思い直し、Q下げしておいた。全ルビのオフセット変更の術を会得。ある程度体裁も決まったので、終盤あっさりしてる部分の書き足し。ここは大事だ。
午前四時半くらいに寝る。

午前十一時すぎに起きる。休日。
愚弟が一瞬帰還。契約書類にサインしてやる。買い出し。

二十九日(月)
山越雑文の直し。終盤に至るまでの心理の移ろいを入念に。原形に縛られず。ほぼ、完成か。
全然寝つけず、午前四時半くらいにやっと寝る。

午前九時前に起きる。仕事。やれやれ。

三十日(火)
山越雑文の直し。とにかく、心理の遷移を執拗に見直す。
午前三時前に寝る。

午前九時前に起きる。大雨。仕事。

一日(水)
山越雑文の終盤の直し。執拗だが、いくら直しても納得いかない。しかし、そろそろ本決まりか。
午前二時半くらいに寝る。

午前九時前に起きる。仕事。

二日(木)
山越雑文の直し。やっぱり不自然に感じて何度も直す……今度こそ。龍も入れたし、もうさすがに終わったか。
午前二時半くらいに寝る。

午前九時前に起きる。仕事。
もう大丈夫かな、直すところもない……と思っていたら、最終決戦のシーンにて重大なミスを発見する。まさかやな……。

三日(金)
直し。今度こそ、大丈夫だろ。二百八十一枚。そろそろ送らないと。
午前二時半すぎに寝る。

午前九時前に起きる。仕事。
残業し、K田サンとワデン、大雨の中を帰途につく。

四日(土)
午前三時すぎに寝る。

午後一時前に起きる。休日。
NY君からのメイルで、大人になったことを感じる。しかし、ガットを先張りすることにネーミングがあっただろうか……。いや、あらゆる物事に名を与えて意味を持たせていた時代だからな。
山越雑文は昨日から修正なし。刷って封じる。あとはK田サンとM井サンにメイルでデータを送っておく。肩の荷が下りて、あらためてざっと目視で最初から最後まで読み直す。やはり修正点は……ない。しかし、ルビのオフセットはやっぱり上げようかと思う。行間を開ければいい話だしね。
センセ宛てにポスト投函し、昨日ずぶ濡れになった衣類をクリーニングに出し、買い出し、一旦帰宅、ふっくらバーガーを喰って、散髪へ。サッパリ。
『平家物語』(ビギナーズ・クラシックス)を読む。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり……名高い美文からはじまる作者不詳の一大戦記。貴族社会から武家社会へと移り変わるきっかけになる平氏と源氏の大戦争は、ときに血腥く、ときに滑稽で、ときに哀愁さえ感じさせる。舞台の多くが神戸というのも目を惹く。こうして雅を愛する大和心は、いつしか勝者敗者の垣根を越える武士道へとつながっていくんだね。