さよなら、ネット | とかげ日記

とかげ日記

【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。

インターネットをのぞいているとふいに目に入る生々しい闇。この闇は誰かの怒りと傷と嫉妬でできている。自己顕示欲と正義感の行き着く果ては、果てのない闇。僕はこの闇を見ることのおぞましさに耐えられなくなった。まるで狂った後の僕自身を見ているようだから。

ツイッターでブロックされる悲しみ。二週間前に見たブロックされた光景が未だにフラッシュバックする。癒えない悲しみを胸にツイッターの荒野をこれからも歩き続けなければいけないのか。悲しくて悲しくてとてもやりきれない。防弾もできない僕をツイッターの戦場は待ってもくれないし、許してもくれない。

音楽を好き勝手書いてきた以上、僕のことも好き勝手書いてくれて構わない。だけど、本当にその心の準備ができているのか分からない。「人のことを批判してよいのは、批判されてよい覚悟を持った人間だけだ」。この言葉が僕に重くのしかかる。

僕はネットの全てを放り出したくなったのです。さよなら、ネット。

いや、まだ僕にできることはあるはずだと、過去の決意が胸を締めつける。言葉を通じて少しでも世界を明るくしたい。誰かの胸の内で鳴り止んだ音楽を再び鳴らしたい。僕の文章で彼や彼女の死にたい気持ちを殺したい。死んでよい人間など一人もいないということを言葉に憑依した僕の全霊で分からしめたい。

放り出したくなっては決意を思い出し、その繰り返しでやってきた。このブログやツイッターに書かれた文章はその繰り返しの記録だ。僕が人一倍の傷つきやすさで傷つきながらも生きてきた記録なんだ。

でも、もう限界なんだという気はしている。今度こそ、さよなら、ネット。

ツイッターは少し休もうと思う。疲れました。ブログの更新は続けます。「さよなら、ネット」と言いつつ、さよならできないのは、『とかげ日記』が僕と世界との絆だから。この絆の結び目がほどけたら、生きる意欲を失ってしまうから。読者の方には心配せずに『とかげ日記』を見守っていてほしいです。


半月の夜

僕は起きる 炎天の夏に
日々は暮れる 進展もなしに
木々は濡れる 突然の雨に
星は願う 完全な愛を

都合の良い神様なんていない
余光散じ 七月も終わり
死に損ないは 明日も生きる
半月の夜 燦然と誓う

視界の死角 影は伸びる
屋根の高み 夢は育つ
丘の木陰 彼は眠る
星が照らすダンボール

都合の良い悪魔なんていない
棘の病 ああ憂鬱だけど
生き損ないは 明日も笑う
半月の夜 焦りは不要

生きたい 死にたい
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
鰯雲の恋 夕陽が落ちる
見上げた空に 半月が霞む
人の世の不条理に 定められた不平等に
泣く人々の顔を見ろ
ハッピーエンドなんて嘘っぱち
それでも最期の最期に上向けるなら