0.8秒と衝撃。の塔山忠臣とJ.M.が////虹////で新始動(感想) | とかげ日記

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2017年に活動を終了した"0.8秒と衝撃。"。そのメンバーである塔山忠臣とJ.M.が2019年に新たに"////虹////"というユニットをスタートさせた。

今年の10月に公開された新曲の「変身」を聴いてほしい。



ガチな電子音楽をやりつつも、0.8秒と衝撃。の延長線上にあると分かるサウンドだ。トランスっぽい恍惚感も覚えることができる。僕は歌ものではないこういうテクノサウンドで一曲通して聴くことは少ないのだけど、////虹////のこの曲の場合、中毒性とキャッチーさで最後まで聴けてしまう。

同じテクノでありつつ、電気グルーヴの時には感じなかった文学を感じるのだ。電気グルーヴは笑いを取っているものの、どこかしらスカしているのが(魅力的でありつつも)嫌だった。////虹////の音楽は全身全霊で奏でられているものだと感じられる。この音楽を演奏して、後には引かないといったような覚悟が感じられるのだ。機械的な音楽であるはずなのに、塔山さんとJ.M.の実存と生き様を感じる。

この曲とこの曲よりもトランス味が強い「I am sad and just just angry」が入ったシングル「Ecstasy.」はハチゲキファンや電子音楽ファンなら必聴ですよ。そして、テクノやトランスは普段聴かない筆者のような人間でも虜にできる魅力を持っている。

////虹////というユニット名についても、検索で不利になることも分かっているだろうが、それよりも斬新さや真新しさを重視しているのだろう。全ては音楽と芸術に奉仕するため。また楽しみなユニットが始まった。

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