来日中の紀行作家 鄭銀淑(チョンウンスク)さんの新刊「美味しい韓国ほろ酔い紀行」を読んでいて、
まだアップしていない大邱の某所の記事があることを思い出しました。
P205に掲載されている晋州(チンジュ)シルビチプという店は、
以前入店しようとしたら、「もう閉店なのよ」と言われ
入りそこなったお店でした。
そちらについては、再訪後またレポするとして・・・
この店がある大邱の鍾路(チョンノ)には、日本統治時代から始まった妓生(キーセン)の歴史があります。
以前こちらの記事で紹介しましたが、1905年に京釜線の大邱駅が開業すると、
大邱駅周辺にはたくさんの料亭ができました。
それまで宮廷や官庁に所属していた妓生たちは大邱妓生組合を設立。
踊りと歌の秀でた才能を活かし、料理店のお客に対し禮楽を披露しました。
1960年代になると、料理店と券番の役割を統合した本格的な料亭時代が始まりました。
大邱には料亭が多く130~150店舗ほどあり、
鍾路だけでも最盛期には500人ほどの妓生がいたといいます。
そんな料亭の一つが鍾路の路地に残っています。
1962年に住宅を改造して「食堂園(식도원)」という料亭をはじめ、1986年から加味(カミ)に改名。
現在は料亭としてだけではなく、妓生博物館として内部を見学することができます。
※夜は料亭としての営業があるため、私は午前中にお邪魔しました。
なんと、アリラン民族モーテルとして旅館業も営まれていらっしゃいます。
惜しまれつつも閉店したカフェmu-aの社長さんがオーナーだそうで、
当時料亭で使われていた貴重な史料が展示されています。
加味(가미 カミ)
住所 大邱広域市中区鍾路1街41-82(대구광역시 중구 종로1가 41-82)
道路名住所 大邱広域市中区鍾路44-31(대구광역시 중구 종로 44-31)
電話番号 053-254-6684
※2018年12月7日に取材した内容なので、
現在見学できなくなっているかもしれませんが、ご了承ください。