社労士の知恵 4

4.「求められるものは得られる」の一言で発奮

 そんなある日のこと、偶然O君という友人に出会いました。彼はわれわれの仲間でも一番成績が良く、検事志望でした。
その彼が社労士を開業したのです。私は胸のなかにたまっていた気持ちをぶちまけ、彼もそれに真剣に応えてくれました。
私の心に残ったのは、彼が哲学者アランの言葉を引用して、なかなか開業に踏み切れない私に対して、次のようなことを語ってくれたことです。

「だれでも求めるものは得られる。そして欲しいものはすべて山と同じようなもので、
私たちを待っており、逃げて行きはしない。だが、それゆえよじ登らなければならない」

「河野よ。このアランの言葉が分かるか。アランは『だれでも求めるものは得られる』と言っている。
これはアランの力強い思想の1つだ。得られないとすれば、それは本気になって求めていないからだよ。
お前、本当に開業したいという気持ちを求めているのか。求めるというからには、全力でそれを追求することだ。
ただ口先だけで“俺は開業したい”と唱えてみても、アランの言葉では求めているうちに入らない。
他のことはさておいても、社労士として成功するためにはどうしたらよいのか。それにはいろいろと工夫し、実行する。
自分の能力を顧客に対して懸命に売り込む。他の人ができないような得意分野を持って顧客のニーズに応えてあげることが必要だよ。

いいか河野!俺達には本当に欲しいものがたくさんある。欲しいものは俺たちにとって目標だ。その目標は登山家が登ろうとする山と同じではないか。
山は逃げてゆくか?登山家が進むたびに、だんだんとあとずさりしていく山などはない。しかし、こちらの方に進んでくる妙な山もない。
山はお前が来るのを待っているのだよ。それゆえよじ登らなければならないんだよ。
 これは、お前がこれからやろうとすることに必要な行動を惜しみなく実行に移せということだよ。
頭のいい人間に限って、やりもしないうちに『そんなことは不可能だよ』とか、『とてもできないことだよ』と、まず頭で考えて、物事を決めてかかる。
何事もできるかできないかは、やってみないとわからないという発想をしないと、お前がどんな目標を持っていても、
ただ考えているばかりで行動を起こさなければ、山に登るどころか、山に近づくこともできないだろう。
 まだ、お前が踏み切れないのは、心のどこかに甘えがあるからだよ。いいかよく聞けよ。
目先にとらわれて、一度志を立てたことを断念したら、最後の最後まで後悔するぞ」
 これだけではありませんが、この彼の言ったことが私を独立開業に踏み切らせる大きなきっかけとなりました。(続く)

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