「死にたい……」
そう言われた時、
あなたが、その人のそばにいたら、どうするでしょうか?
生きづらさを抱えている人と一緒にいると、
こういった事態は、頻繁にありますよね。
そこで、こんな時、どうしてほしいか。
生きづらさを抱え、死にたい気持ちを抱える代表として、
そばにいる方に、お願いさせて頂ければと思います。
まず……
どうか、感情に任せて、叱らないでください。
「なんで、そんなこと言うの!?」
「死にたいなんて、言っちゃだめだよ」
「そんなこと言われたら、私がつらいよ」
「世の中には、生きたくても生きれない人がいるんだよ」
どれも、頭ではわかっているんです。
でも、どうしても死にたくて、
私たちは、「死なないため」に、直前でヘルプを出しています。
「死にたい」と。
「助けて」と。
じゃあ、どうすればいいのか。
まずは、私たちが「死にたい」と思うほどつらいということを、
どうか、認めて、心に寄り添ってほしいのです。
「死にたいかあ……」
「よほど、つらかったんだね」
「がんばってたんだね」
そして、言えるなら、この言葉をかけてあげてください。
「死にたいって、言ってくれて、ありがとうね」
そうすれば、私たちは、抱いている死の罪悪感から、
逃れることができます。
世の中、すべてが敵だらけで、苦しいことだらけだと思っている中で、
目の前の人だけは味方で、自分を受け入れてくれているとほっとします。
そして、頭をなでてください。
手を握ってください。
ハグをしてください。
言葉も大切ですが、体が触れ合う感覚は、理屈ではなく落ち着きます。
泣いている赤ちゃんを、抱きしめ、あやすような感覚です。
そのうえで、生きづらさを抱えている人が落ち着いてきたら、
「どうして死にたいのか」を、一緒にみつけてほしいのです。
間違っても、「死にたい」→「じゃあ、精神病院へ」という結論は、
最後の手段に取っておいてほしいのです。
それは、ある側面では間違っていませんが、
生きづらさを抱える人は、「見捨てられた」「厄介払いされた」と思いがちです。
だから、まずは、ひとつ、ひとつ、
死にたくなってしまった理由を、しずかに聞いてもらえたら嬉しいです。
「家族の中でひどい仕打ちをされた」
「学校でいじめられている」
「恋人とうまくいっていない」
「職場でハラスメントにあっている」
「死にたいほど、疲れ切っている」
そして、これらが解決可能なことであれば、
その解決に、力を貸してもらえればうれしいです。
「ひとりじゃないからね」
「一緒に解決しよう」
涙が出るくらい、救われます。
「死にたいって言う人は、どうせ死なない」
そんなことを言う人がいますが、そんなことはありません。
死にます。
私には、死んだ友人がいます。
だけど同時に、
「ただ話を聞く(私の場合はメールでのご相談ですが)」だけで、
その時を乗り切り、生き抜き、しあわせと出会えた人もいっぱいいます。
「死にたい」は、ギリギリこの世につなぐ、最後のSOS。
その時だけは、どうか、世界中でその人だけを最優先して、
この危機を、乗り越える手助けをしてもらえれば、しあわせです。
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