医学業界だって法律の業界だって、
あらゆる一般の、どんな業界だって、

およそ「業界」というものは非常識で成り立つ。
業界内部で日常茶飯、当たり前のことが、
外部のひとには「えっ、それほんと?」のドッキリだったりする。
「医療の常識は非常識」とか、「医学の常識は非常識」とか、
入力・検索したら、そんな文章が目に止まりました。
ある地位の、良識ある医師が書いてるらしい。

医者をやっていれば、「医療の進歩はほとんどない」と感じるって。
医療の進歩などという神話を信じられるのも、
業界のこと、よく知らないうちだけ、
医療従事者になって現場に関わるうちに業界通になってくる。
操体法は医者がつくったもので、
その門をたたく医療従事者も少なくないのは偶然ではない。

治った病気・治る病気というのは放置してて治るもの。

(治療受けないほうがよかったケースあるかも。)
そして治らない病気・治ってない病気というのは、

何をしてもしなくても最初から治らないんだよねって。
さらに、治す必要ない病気なんか、いくらでもあるよと。
高血圧に糖尿病、医者も患者も治そうと思ってないし、
じっさい治ってないでしょ、って。
だけど外部の一般知識では、
「ちゃんとした治療」でほとんどの病気が治るってことになっている。

病気やケガは「治療すると治る」「治療しないと治らない」ってことに、

なっている。

医療従事者は多少なりともわかっているが、
言っても自分たちの生活が危うくなるだけだし、

病院でそんな話も論外だし、
マスコミの宣伝そうとう行き届いてるから、どうせ誰も信じない。
医療が危険行為ということも、外部いっぱんはわかってないって。
もともと医療行為そのものが安全ではない、
というよりむしろ、すべて危険なんですよ、と。
病気の身で安全でない人に、
安全でない医療行為を加えるんだから、
安全性に自信を持って治療できる医者、いないと。
それでいて医療現場に間違いなど起こってはならないという。
そこのところ業界内部のひとだけではなくて、
外部の、いっぱんのひとも考えてみたらどうか、
という趣旨のようにお察しする。

医療従事者からこのような情報発信はけっこうあるあるです。

体に何らかのマイナスを伴う行為で、体を治しましょうというのは、

頭を冷やして考えたら根本からおかしな話だとわかる。
治すのは医療ではなく、体。

体そのものの治癒力で治る。自然の力なんよね。

テクノロジーでどうがんばっても、

そこはね、がんばったぶんだけ苦しみが増すかも。

がんばるってムリを通そうとすることでしょう。

ひとのがんばりが通らない聖域、

それが自然界、生命の世界ってことになるだろうけど、

自然界の常識は人間界の非常識っていう面があるのかもね。