それなりの根拠はあるだろうから、

ちゃんと説明だけでも聞いてきたら、って勧めてるんだけど、
「くわしい話は恐くてきけない」っておっしゃる。
「説明を聞いたら、もう確実に、自分は180日以内に死ぬ!」
私が家族や身内だったなら、病院に出かけて行って、
「いったいどういうことですか」って直接話を聞いてくるんだけど。

どこをどう見ても元気で死にそうにないひとが、
臓器に影が見え、いきなり余命半年の宣告。
「来週に手術の予定を決めないと手遅れになり、
手術が遅れたら半年がせいぜい」と病院でいわれたそう。

それがほんとなら手術だろうけど、

どうしてそんなこといえるだろうって、私なら疑問に思うよ。
真に受けた本人は三日三晩、食事ものどを通らず、睡眠もとれず、
あまりのことに家族にも相談できない状態だった。

ひょっとして、医者の宣告を否定できる医者もいるかもしれんと思い、
「余命宣告 うそ」で検索かけてみた。
すると『「余命3カ月」のウソ』とずばりのタイトルが出てきて、
すぐその本を取り寄せて読みました。
えらいおもしろくて一気に読んで、疑問もすっかり晴れた。
患者さんを恐怖で追い込み、
手術や抗がん剤などを受けさせるために、
エビデンスのない余命宣告が非常に増えてるらしいので、
お互い気をつけましょう。
周囲に困っている方を見かけたら、
この本のタイトル教えてあげてください。

初診もしくはそれに類似する状況で、
余命宣告する医者など「詐欺師」だと、

ここまで言い切れるひと、そうはいないでしょう。
ご飯もふつうに食べられて、
病院にも一人でふつうに来る体力のひとが、
数か月以内にガンで死ぬことなど、
ガン専門医40年以上の経験で、
ひとりも見たことないから安心しろ、って。
この本を書いた医師は、
自分の患者さんを5年でも10年でもずっと見守り続けてる。
自分の治療の結果、重篤な後遺症で苦しませてしまったり、
よけいな苦しみで早めに死なれてしまったり、
一つひとつ確認し、心を傷めながら、
病院の治療方針に疑問を持つようになった、立派な医師です。

ガン患者さんがあっけなく死ぬ、その理由は治療死だから。
ガン治療を受けなかったら、そんなに早く死なないよって。

ガン患者さんがのたうちまわって苦しむ。
ガン治療を受けなければ、そんなふうになりませんって。
ガンではあっけなく死なないし、
むしろ苦しまずに済むってことを、ご自身の目で見届けている。
40年以上にわたり累計何万人ものがん患者さんと関わって、
世界中の医学論文に目を通してきたこのひとの意見には、
元手がかかっているだけに重みがあります。