カテゴリ:前立腺がん
◆◆ 男性ホルモン、性的活動と前立腺がん その4 ◆◆ 性的活動と前立腺がん発症との関連については、いくつかの疫学的研究があります。 きちんと解析を行っているわけですから、ある程度は信頼できるとは思います。 しかし、結果・結論が、各研究で必ずしも一致しないこと、確実な有意な統計結果がでていないことを理解した上で、以下の話を参考程度に読んでいただきたい。 セックスパートナーの数と前立腺がんになりやすさ 生涯にたくさんのセックスパートナーを持っている人ほど、前立腺がんになりやすいという論文報告があります。 一方、2,338人の別の研究では、必ずしもセックスパートナーの数、性病との関連はないとの結果でした。 ある研究では、20歳代に週に5回以上しゃ精した人は、5回未満の人に比べて明らかに前立腺がんになりにくいとの結果が出ています。 別の研究では、生涯にたくさんのセックスパートナーを持つ人は逆に前立腺がんになりにくいとの結果でした。 逆に前立腺がん患者さんでは、しゃ精回数が少ないとの研究もあります。 結婚年齢が早い人は、遅い人より前立腺がんの発症は少ないとの報告があります。 2004年の29,342人の前向き研究では、しゃ精回数が多い人は明らかに前立腺がんになる率は少ないという結果でした。 生涯で、平均月に21回以上しゃ精する人は33%、平均月に7-8回しゃ精する人は11%、それより少ない人と比べて前立腺がんになりにくいとの結果の報告が出ています。
おそらくアンケート調査が中心での研究が多いので、科学的に結論が出ているわけではありませんし、はっきりいって、機序も定かではありません。 このように、性的活動と前立腺がん発症との関連に関しては、研究報告はなされていますが、明らかな因果関係は証明されていません。
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