地震 雨漏り ブルーシート | ニートが親をなくす時

ニートが親をなくす時

突然父親が食道癌末期と告知を受けてからの事などをコママンガで描いていきます/2016.11.25
乳がんと卵巣全摘手術後の事などを描いていきます/2016.4.16

7月の地震は震度5くらいだったでしょうか。

グラッと来て、その時はキッチンにいたので

食器棚が倒れないか、その事ばかり思ってました。

 

幸い家のあちこちの物が少し落ちただけですんで

古いブロック塀も何事もなくよかったなと

安心して、そういえば屋根は大丈夫なのだろうかと

思ったものの、弟が見てくれるだろうと油断して

何も言わずにいました。

 

その2日後、夜中過ぎてから雨が降り始めました。

私は眠ってて気づかずに翌日起きると

まだ雨は降っていましたが、別に気にすることもなく

起きて洗面所に行くと、横の和室で弟が

寝ていました。

周りにはビニール袋で包んだダンボールの箱が

置いてあります。

「あ、また雨漏りしたのかな」

 

父が生きている時から、家は雨漏りしてました。

でも、父が屋根を直そうとかそういう話はしなかったので

屋根裏にバケツや洗面器を置いてやり過ごしていました。

時々漏る場所が変わるのでその度に屋根裏に上がって

バケツの場所を変えたり、ビニール袋で包んだダンボールを

置いたりしていました。

 

弟が寝ている和室の押し入れから屋根裏に上がる

ようになってます。

弟に近寄ると

「後お願い…」それだけ言うとまた寝てしまいました。

 

「?」

後って何だろうと思いながらキッチンに行くとそこでは

ポタポタといくつもの場所から雨漏りがしていました。

「え!?」

キッチンの部屋中から雨漏りするなんて、今まで

ありませんでした。

今までだとせいぜい1か所か2か所です。

 

それがその日はキッチンの天井に6つも7つも大きな

シミができて、そこから水滴が落ちてきています。

あわてて和室からダンボール箱を取ってきて

ガスレンジの前に置き、足りないので

貯めこんでたビニール袋を広げてその横に置きました。

キッチンのテーブルの上に置いて

レンジの上にも…炊飯器の上にも…とにかく

キッチンの漏れてる所に袋をおきまくりました。

 

ひととおり袋を置き終わって天井を見ていると

弟がのそのそ起きて来ました。

どうもそれ以前から体の調子が悪かったようで

雨漏りと戦っているうちに気分が悪くなって

何度か吐いて、トイレの側なので和室で

寝転がっていたようでした。

それと屋根は片方から見たらズレも何もなかったので

反対側は見てなかったと言いました。

 

その日は雨が止むまでキッチンの天井チェックをして

過ごしました。

雨が止んで見てない方の屋根を見ると

キッチンの場所の瓦が見事にザザーと全体が

横にずれていました。

 

ホームセンターでブルーシートと土嚢袋、砂利を買って

土嚢袋に砂利を詰め、屋根に弟が上がって

ブルーシートをはって、土嚢袋を置きました。

土嚢袋はその時初めて見ましたが、なんだか薄くて

頼りない感じでした。

 

近所の瓦屋さんに電話すると既に予約でいっぱいで

修理はいつになるかわからないと言われました。

でも、頼むしかしょうがないので名前や電話番号を言って

切りました。

 

…修理はまだまだ遠そうです。

それまでシートで雨を防ぐしかありません。

そしてこういう時に限って台風が近くを通っていくのでした。