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2020年1月7日火曜日

AIが乳がんの検知で人間を上回った件について


先日、こんな研究内容が発表されました。


https://japan.cnet.com/article/35147602/

Googleが各研究機関と協力し、乳房X線撮影像(マンモグラム)を読み取るAIモデルを開発しましたが、このシステムがX線技師よりも正確な結果を出したというのです。

AIが医療分野と相性が良いのは分かっていましたが、すでに人間の観察力よりも優れていることが認められたため、このシステム開発には大きな意味があると思います。

また、人間側は患者の病歴や以前のマンモグラムを参照できたのに対し、AIモデルには最新の匿名化されたマンモグラムのみが与えられたというから驚きです。

この結果から、あまり検査に時間をかけずに病状を特定することが可能になるかもしれません。

AIは人間の弱みである「曖昧さ」を排除して正確な答えを導き出してくれるため、もしこの分野が発展すれば、血液検査やX線写真、CT、MRI、超音波断層画像、血管造影等を撮影するだけで最も疑わしい病気を見つけてくれるかもしれません。

私は以前、『Dr.HOUSE』というドラマを好きで観ていました。



このドラマではすぐに手術せず、患者の証言や行動、住居の環境から症状を推理して治療するといった一風変わった内容です。

シャーロック・ホームズを非常に意識しており、医療ドラマというよりはミステリーに近いため、「診断のみで病状を特定する」という方向性はこのAIモデルと似ているような気がします。

つまり、今後AIが目指すのは「今まで診断した結果のデータ集め」です。

自動運転システムの開発に地図データや走行データが必要なように、診断した医師の判断や検査結果を世界の医療機関から集める必要性があります。

例えるならハウスさんの「頭の中身」を保存したいという訳ですね。

特に癌の治療は専門性の高い分野であり、医者の経験や知識量により治療の判断が枝分かれする可能性があるため、その足りない部分をAIが補えればベストだと思います。
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