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 ベランダに置いてある夏水仙が、一輪だけ咲いた。植物に疎い私は、ウィキペディアで確かめようと思ったのだが、そこに「夏水仙」の名で出てくる画像は、どうもこの花とは違っている。しかも水仙の仲間ではなくて、彼岸花の属だと書いてあった。するとこの花は、いったい何なのだろう。
 この花とのつきあいは長い。草加団地に住んでいたときに、家に入る戸別の玄関前通路の両側に、この花が植えてあったのだ。植えたのは妻で、「夏水仙、きれいでしょ」と自慢していた。まだ幼児だった長女は、白い花が並んでいる、「きれいな玄関前を通ってお家に帰るのが楽しかった」と言っている。それからずっと、私たちは、これが「夏水仙」だと思ってきた。
 長女はそれを覚えていて、最近になって近所を歩いていたときに、「夏水仙」を見つけて、種をもらってきたのだと言う。それが数年かかって増えて、プランターに一杯になってきた。
 妻が最初にこれを植えたときは、たぶん誰かに分けてもらったのだろうと思う。そのときに、これは「夏水仙」と呼ばれていたのだろう。この画像から、正しい名前を教えてくださる方がおられたら有り難い。画像から正しい名前を知るというのは、ウィキペディアでは、なかなか難しいのだ。
 ものの名前というのは、何だろう。その原点は、「会話する仲間同士の共通認識」であればいいのだ。たとえば「おじいちゃん」は、家庭の中では固有名詞として通用している。「父さん」「かあさん」も同じことだ。そしてその呼称は、「その家庭内の、最小年齢者を基準として決まる」という一般法則がある。
 話がやや脱線しそうだが、本日のテーマは、「この花の名前をご存知でしたら、教えて頂けませんか」ということだ。ただし家庭内の会話では、「夏水仙」のままでも一向に差し支えはないのだが。