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国連特別報告者 2つの声明発表【新型コロナウィルス感染症に関して例外はあってはならない: “すべての人は人命救助を受ける権利がある”】

2020年04月02日 | コロナシンドローム

2)2020年3月26日 新型コロナウィルス感染症に関して例外はあってはならない:
“すべての人は人命救助を受ける権利がある”-国連専門家
http://www.nagoya.ombudsman.jp/himitsu/200326.pdf 
  

新型コロナウィルス感染症に関して例外はあってはならない: “すべての人は人命救助を受ける権利がある”-国連専門家

ジュネーブ(2020年3月26日):
国連の人権問題の専門家は、コロナウイルスの危機は、公の医療や緊急措置だけでは解決することが難しく、その他の人権問題についても積極的に議論されるべきであると述べた。

専門家は、「すべての人は、例外なく人命救助を受ける権利をもち、そしてそれは政府の責任として義務付けられている。
資源や公的または民間の保険が不足していることは、特定の患者集団に対する差別を正当化する理由にしてはいけない。」と述べる。

「すべての人は健康への権利をもつ。
それは、障害を持つ人々、高齢者、マイノリティーの集団、先住民族、国内避難民、極度の貧困状態にある人々、人口密度の高いところに住んでいる人々、居住型施設に住んでいる人々、留置所にいる人々、ホームレスの人々、移民や難民の人々、薬物依存の人々、LGBTやジェンダーの多様な人々、全てを含み、これらの人々や集団は政府からの支援を受ける必要がある。」 


「生物医化学の進歩は、健康への権利を実現するためには非常に重要である。
しかし、同様に重要なものは、すべての人権である。
差別の禁止、参加、エンパワメント、説明責任の原則など、これらは健康に関するすべての政策に適用されなければならない。」 国連の専門家は、パンデミックを阻止するためWHOによって推奨されている対策を支持した。

彼らは、国家に対して、公衆衛生システムに関わるすべてのセクター(予防と発見、治療と回復の全過程に関わるもの)に対し、強い決意を持って必要なリソースを配分するための行動を呼びかけた。

「しかし、この危機に対応するためには、それ以上のことが必要である。国家は、危機によって不相応に影響を受け、最もリスクにさらされている人々に支援が行き届くように、追加の社会的保護措置を講じなければならない。」 と専門家は強調した。 


「その中には、すでに社会的・経済的に不利な立場にあったり、さらなる介護の負担に耐えたり、性別による暴力のリスクが増大した中に暮らしている女性を含む」専門家集団はアウトブレイクに対し勇敢に戦う世界中の医療従事者に感謝と賞賛を表明した。
「彼らは膨大な仕事量に直面し、自分の命をリスクにしながら、リソースが不十分な場合は、耐え難い倫理的なジレンマに直面することを強いられている。医療従事者は政府やビジネス界、メディア、大衆全体から可能な限りのサポートが必要である。」

専門家は「COVID-19は深刻な世界規模の課題である」と言う。
「しかしながら、これは普遍的な人権の原則を再び活性化するための警鐘でもある。
これらの原則と科学的な知識への信頼は、フェイクニュースの流布や偏見、差別、不平等そして暴力に勝るべきである。我々は前代未聞の課題に直面している。この危機に際し、特にビジネスセクターは人権義務を負う。

協調的な多国間努力、連帯と相互信頼があって初めて、我々はパンデミックを打ち負かし、より回復力をもち、成熟し、団結する。COCID-19のワクチンが発明されたら、差別なく提供されなければならない。それまでの間、人権に基づくアプローチは健康への大規模な危機に対するもう一つの効果的な進路であることは既知のことである、と専門家は締めくくった。 

健康への権利に関する特別報告者 Dainius Pūras
女性への暴力に関する特別報告者Dubravka Šimonović,
思想信条の自由に関する特別報告者Ahmed Shaheed
性的指向とジェンダー・アイデンティティーに関する独立専門家Victor Madrigal-Borloz
イランに関する特別報告者Javaid Rehman
高齢者によるすべての人権の享受に関する独立専門家Rosa Kornfeld-Matte
水と公衆衛生への人権に関する特別報告者Léo Heller
真実・正義・賠償・再発防止保証の促進に関する特別報告者Fabian Salvioli,
マリに関する特別報告者Alioune Tine
少数者問題に関する特別報告者Fernand de Varennes
人権と国際連帯に関する独立専門家Obiora Okafor
スーダンに関する特別報告者Aristide Nononsi
人権と環境に関する特別報告者David R. Boyd
現代奴隷制に関する特別報告者Urmila Bhoola
アフリカ系の人々に関するワーキンググループAhmed Reid (Chair), Dominique Day, Michal  Balcerzak, Ricardo A. Sunga III, and Sabelo Gumedze,
発展の権利に関する特別報告者Saad Alfarargi,
先住民族の権利に関する特別報告者Victoria Tauli Corpuz,
民主的かつ公平な国際秩序の促進に関する独立専門家Livingstone Sewanyanan,
障害者の権利に関する特別報告者Catalina Devandas Aguilar
ミャンマーに関する特別報告者Yanghee Lee
女性差別に関するワーキンググループElizabeth Broderick (Vice Chair), Alda Facio, Ms. Ivana Radačić, Meskerem Geset Techane (Chair), Melissa Upreti,
中央アフリカ共和国の人権状況に関する独立専門家Yao Agbetse
1967年以降占領下のパレスチナの人権状況に関する特別報告者S. Michael Lynkthe
ハンセン病患者とその家族への差別撤廃に関する特別報告者Alice Cruz
拷問と非人道な扱いに関する特別報告者Nils Melzer
人権と環境に関する特別報告者 David R. Boyd
カンボジアの人権状況に関する特別報告者Rhona Smith
アルビニズムの人たちの人権の享受に関する独立専門家Ikponwosa Ero
エリトリアの人権状況に関する特別報告者Daniela Kravetz
表現の自由に関する特別報告者David Kaye
べラルースの人権状況に関する特別報告者Anais Marin,
多国籍企業と人権に関するワーキンググループGithu Muigai (Chair), Anita Ramasastry (Vice-chair), Dante Pesce, Elzbieta Karska, and Surya Deva
集会結社の自由に関する特別報告者Clément Voule,
反テロに関する特別報告者Fionnuala D. Ní Aoláin
人権擁護者の状況に関する特別報告者Michel Forst
国内避難民に関する特別報告者Cecilia Jimenez-Damary
恣意的拘禁に関するワーキンググループJosé Antonio Guevara Bermúdez (Chair), Leigh Toomey (Vice-Chair on Communications), Elina Steinerte (Vice-Chair on Follow-up), Seong-Phil Hong and Sètondji Adjovi
失踪に関するワーキンググループ Luciano A. Hazan (Chair), Tae-Ung Baik (Vice-chair), Houria Es-Slami, Henrikas Mickevičius, Bernard Duhaime,
人種主義と人種差別に関する特別報告者E. Tendayi Achiume
文化的権利に関する特別報告者Karima Bennoune
ソマリアの人権状況に関する独立専門家Bahame Nyanduga,
こどもの性的搾取に関する特別報告者Maud de Boer-Buquicchio 
  
英語原文https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=25746&LangID=E
和訳文責:藤田早苗と翻訳チーム


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