菊の花が開き始める頃
旧暦では今が「重陽の節句」にあたる時期となります。
本来、同じものを重ねてしつらえるのはあまり好まれないのですが、菊と梅に限っては、「尽くし」の室礼は喜ばれ、菊の花、菊の絵の掛け軸、菊の形の和菓子、菊文様の器や、着物など、菊となのつくものを集めた、「菊尽くし」を行います。
江戸時代は菊に狂ったといわれるほど、新種をつくり、その姿形を競い合ったといいます。
丹精こめて作られた姿はとても立派だと思いますが、わたしはやはり、野菊に心惹かれます。
可憐な姿が好きです。
こどもの頃は、枚方パークで菊人形もみられました。
この時期は各地で菊の品評会や展示が行われます。
大阪城にも毎年ところどころにりっぱな菊がかざられています。
菊は一年中出回っていることもあり、お供えのお花のイメージもありますが、皇室の紋となるほど、大変高潔な美しさであるとされています。
現代も和装のウエディングなどには欠かせない花で、花嫁さんを美しく輝かせてくれています。