利己主義について 続き | ひだまり 日常生活

ひだまり 日常生活

日記を書くことで考えを整理したり、気づいたことを記しています

                

前回、私は便利さが利己主義を助長していると述べました。それは無意識という領域で日々恐ろしく膨らんでいるように思います。暗黙のうちに了解を求めたり、または期待したり。無言の圧力で自分勝手なことを相手に押しつけたり。正直なところ、私はこれらの態度や行動を自覚することがあります。けれども、自覚すらしていないことの方が多いかもしれません。

「近代人が、近代人であるためにはどうしても仕方のない荷物として背負っていかなければならないエゴというものが、人間をかくも不幸にしてしまうということが印象に刻みつけられます。しかしそれが近代というものであって、われわれはそういう近代の中で生きていかなければならないのだということを、漱石はこれらの小説で暗示しているかのように見えます。」
『夏目漱石』江藤淳 p.327

「近代人であるためにどうしても仕方のない荷物として背負っていかなければならない」もの。
「人間をかくも不幸にしてしまう」もの。

私は今までエゴというものを甘く見ていたのだと思いました。

続く