現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

門松や冥途の旅の一里塚 一休

2021-01-20 14:41:25 | 虚無僧日記

先日の中日新聞の投書欄に「一休の噺」が。

子供の頃見た 東映アニメ「とんちんかんちん一休さん」。侍に戦いの虚しさをとんちで諭したのに、その侍がまた戦いに出ていく。そこで、骸骨をふりかざして「正月や冥途の旅の一里塚、ご用心、ご用心」と去っていく一休さん。正月早々なのに暗いシーンで終わった。それがあのかわいい子坊主なのに、ショックを受けたと。そのあと、昨今のコロナ騒ぎの話がつづく。

なるほど。このコロナ騒ぎ、一休ならなんと諭すだろう。

「一休骸骨」の話は 一休の死後弟子たちによって書かれた『一休和尚伝記』に書かれているので、事実のようだ。京田辺市薪町にある一休寺には「一休作の髑髏」が展示されている。木彫りの髑髏だ。

ただし、この話は一休が60歳過ぎての事。東映アニメの子坊主が口にするような言葉ではない。

応仁の乱で京都は焼け野原。飢饉と水害で8万人も死んだ。死体は埋葬もされず、川や山に捨てられるままだった。

今のコロナ禍の比ではない。

 

「本当に本当に困った時、もうこれ以上どうしようもなくなった時、究極に追い詰められた時に開けなさい」という遺言の箱の中に収められていたのは「気にしない、気にしない。平気、平気、なんとかなる」と書かれた石ころだったとか。この話は近年の創作だが、私には心に響く。


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