神麗 魂の 導き神

 宇宙総帥アリヒト



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・・・・・・では、少し待て」
 
続き

貴方は前世で侍だったようですねー(とご相談者に)

<え、本当ですか>

と唖然とするご相談者。

百姓、百姓とばかり思っていたので突然、侍だったと言われ戸惑っているのだ。

「おい、もう一度聞くが、この桂はお前の部下だったということだな」

「さようでございます」

「では、お前が言っている事に間違いはないのか試すぞ。まず、この桂の性格をいってみよ」

「せ、性格と言うのはですね。この男は大変おっちょこちょいなのですよ。確かに、物事にはですねー、素直に取り組む部分もあるのですが、なんでもかんでも早とちりする性格なんですよ。そして“あれをせ、これをせ”と言ったら、何もかも聞く前に勝手に、自分でやってしまうものでございますから、私が“お前、どうしてちゃんと言うことを守らないのか” と云うと“いえ、そう言うように云われましたものでございますから”・・・“そんな事ないだろう!”と、そらぁもう何しろ早とちりが凄いんですよ」

「そうか、ではその他にはどうだ」

「その他と云うよりも、わりとこの男は人の動作を盗んでは、何かこそこそやるのですよ」

「なに、人の動作とはお前の動きを盗み見していると言うことか」

「さ、さようでございます。いつも、何かこう、先回りするものですから」

「そうか。先まわりならいいではないか」

「それはまぁ構わないのですが、まぁなにしろこの男は落ち着きがないのですよ。しょっちゅ、あっちに行ったり、こっちに行ったり、ひとところにじっとしていると言うことがないのですよ」

「そうか、では本人にその事をお聞きしてみよう」

今、喋った事については如何ですか?(ご相談者に)

<はい、その通りです>

とご自分の性格を当てられた事に驚き頷く。

「では、お前はなぜ、この部下だった男に憑くようになったのだ」

「まぁ、部下と云う形で私は・・・」

「ところでお前たちのお城は大きかったのか?」

「私たちのシロ?いやいや、そんな大きくはないですよ。ここはもうほんと、田舎の山の中ですから、城などと言ったって、ここの侍は、百姓も侍も似たようなものでございますよ。私たちは食い扶持が無いものでございますから。もう百姓をしながら侍をやっているようなものでございます。百姓も侍も、ハッキリ云ってここではあまり差がないのですよ」

「そうか、そのような田舎か」

「さようでございます」

「では、なぜお前はこの男に憑いているのだ?」

「私が、こいつに・・・こいつは私を裏切ったのですよ。こいつは私を裏切って、私なんかと敵対するものについてしまったのでございますよ。それで私はこいつから騙されて呼び出され、出ていったところで皆から斬り殺されたのでございます。もう、こいつはとんでもねーヤツでございます。私は可愛がっていたのですが、まさかこいつから裏切られるとか夢にも想ってはおりませんでした」

「そうか。では、この男は敵に寝返ったと言うことだな」

「さようでございます。いや、これの兄弟や縁者なるものが私たちの敵側のものと縁があったものでございますから。しかし、まさか、こいつが私を裏切るとか想ってもおりませんでした。そしてこいつ、“たいしょう、ちょっとお話があるので、ご相談があるのですが”と言うから行ったのです。城と言ったって私たちの城は普通の屋敷のようなところでございます」

「そうか、お前たちの言う城とはお屋敷の事か」

「こんな田舎ですからちゃんとしたお城ではありません。私たちの、この地区のお殿様と言ったって、民家の大きな屋敷のようなものですから、そこに私らが崇めるお殿様が居たものでございますから、まぁ、庄屋さんのお屋敷より少し大きいくらいで、まぁ、ほんと大した事はないのでございます」

「ではお前たちは殆ど百姓と変わりがないと言うことなのだな?」

次回続く