「ブログ、最近更新していませんね」と言われたのだが、そう、更新していませんでした。
家から出ないからネタがないのです。
何をして過ごしているかと言えば、植物の面倒を見て、猫をなでて、ネットを見ている。
多分、似たような日々を多くの方が送っているはずだ。
ネタがなんもない。
いやいや、ひとつだけありました。
身近な人が三人そろって「地震が来るんじゃないか」と言い出していました。
同じ時期にそれぞれ付き合いの異なる三人の人間が同じ不安を口にしたので、私もちょっと心配になって5年保存水を追加注文しました。
家族一同揃っている今こそ「備え」や「避難経路の再確認」をするのに相応しいかもしれませんね。
いや脅すつもりはないです。
ただ私は一昨年の北海道の震災で心底懲りました。知人の助けなしでは何もできない自分の無力さがホトホト情けなかったのです。
今回もパニックになって商品棚から物がなくなるという経験を世界中がしたわけですし、日ごろからストックしておくのは大事と思います。
そういえば私の友人は備えをしていなかったばかりに今回トイレットペーパーが底をつきかけました。
九州に単身赴任しているご主人が帰ってくるというので、「それじゃあトイレットペーパーを持ってきてほしい」と頼んだところ、ご主人は自分の分の1ロールだけ持って帰って来たそうです。
「1パックじゃないのよ! 1ロールよ!」
結婚して何十年にもなるのにいざという時に自分の尻のことしか考えない、と友人はカンカンで、私も「それは怒って当然だ!」と腹が立ちました。改めて結婚、いやケツ婚について考えさせられました。
さて、ネットといえば、私は月に一回くらい無性に「コワイお話」を読みたくなるので今回はその話題を。
私は自分が幽霊屋敷の住人なのに、それは置いといて他人様の「心霊体験」に興味津々です。
それで「これは本当にあったことなんだけど……」で始まるようなお話を読み漁るのだけれど、正直「これは!」というのにはなかなかお目にかからない。
実体験がモノを言って、どうやら私は「怪談」に目が肥えてしまっているようなのです。
ネットに載っている怪談の99パーセントが作り話に見えます。なぜなら本当の「怪奇現象」にわかりやすいTHE ENDはないからです。起承転結の結の部分がどこかボヤーっとしている、それが実話なのです。解決したかと思えば現象が起きたり、かと思えば鎮まっていたり、霊能力のないこちらとしては「結」に至ったのか「転」のままなのかの判断がつきません。
以前ネットで「佐藤愛子の別荘の心霊問題って結局解決したんだっけ?」という文章を見かけたことがあるのだけど、住んでいるこちらも判断しにくいのが正直なところです。
でもとりあえず今は怖くないし、いくつもの夏の思い出が染み込んだボロ家をいとおしく思うし、だから解決したのかどうかはわからないまま穏やかに過ごしていますーーというのが質問に対する答えです。
多分、別荘は浄められているのでしょう。けれどあの一帯の地に染み込んだ、アイヌの無念や痛みがすべて消え去ったかといえばそれは疑問です。土地の扱い方によってはまた怨念が噴き出してくる可能性だって捨てきれない。
と、こんな厄介な問題が「心霊現象」の根底にはあるのだけれどネットの怖い話は思いっきり手っ取り早い。
その手軽さがおもしろくて私は楽しく読ませていただいております。
おもしろい作品にぶつかると「ほう!」と思う。「いいね、ホンコワなんかで再現ドラマ仕立てにしてほしいね」と楽しくなる。
タイトルを忘れたけど、やんちゃくれの子供三人が大人たちが近づくのを禁じている呪われた廃墟に入り込んで祟られるてしまう話などなかなかの臨場感でした。
もっともこの「行ってはいけないところに入って祟られる話」は二番煎じ三番煎じが続々作られて、マニアも「また、このパターンか www」と嘆くような事態になってしまった。
主人公は大抵三人。大人たちに「お前たちどこに行った!」と叱られる。お寺に連れていかれる。坊さんが浄めのために子供たちを一か所に閉じ込める。恐怖の一晩を過ごす。
そんな風です。
ちなみに私は出てきたお坊さんが{~なのじゃ」としゃべると無性に腹が立つ。日本昔ばなしかっ!
坊さん=語尾に「じゃ」の図式はあまりに杜撰だ。もっと人物造形に力を入れてくれ!
さて、いろんな怪異譚がある中で一番怖いとされているのが「リゾートバイト」だそうです。
私も読みましたが最後でがっくりきてしまいました。終わりの方で禁忌にふれた主人公たちを救うべく坊さんが出てくるのだけれど、その住職の住まいが鳥居の向こうにあるのです。もっと寺社について勉強してほしい。明治のころ神仏分離の政策がとられているので、神社の象徴である鳥居の向こうに寺がある、という状況はまずありえない。
ネットの中はまだまだ面白い作品がゴロゴロあると聞きます。
その中から「ベストネットホラー大賞」を選んで書籍化すれば面白いのになぁ。
選考委員は本物の霊能者、僧侶、神官、末端に私というのはどうでしょう?
経験者が選ぶ「これこそ本当に怖い話」です。
ま、今回はこんな感じで。
ネタさがしておきます!