(メディカルブーツ・エアキャスト)

 

 長生きはするもので、骨を折ったら、治療器具としてはギプスしかなかった時代に生まれたオカン。初めてこのエアキャストを履いてから2ヶ月が経ちました。ギプス時代を含めると、事故からもう4ヶ月。本日が4ヶ月目の診断でござりました。

 

 いつものようにレントゲンを撮って、折れた部分が「くっついているか」ドクターがチェックし、くっついていなければ、もうひと月…。もうこのがっくりの会話には半ば慣れっこで。

 

 今日のレントゲンに現れたのは、やはり憎っくき大きな「溝」。ああ、またもう一月か。これは、最初からドクターが言ってたように、「最悪の場合」に当たる6~7ヶ月やのう…(深~いため息)。「いつになったら両手が使えるようになるんだろ?いつになったら松葉杖とオサラバできるんだろ?」と傷心のうちにふと思ったので、ドクターに質問。アメリカでは、「質問あるか?」と聞かれたら、これも「医者代に含まれてる」とばかり、とことん聞くのがアメリカでは普通。

 

 オカンの場合、「松葉杖を卒業して両手が使える状態に一日でも早くなりたい!」、とこれだけが望み。全快とまではいかずとも、何とか松葉杖とオサラバできんもんか、とそればかり考えている今日この頃。特に、有名人達のこういう姿を見るにつけ、自分が松葉杖なしで歩く姿を夢にまで見る毎日で。

 

 

 ハリウッドの女優なんかは、このブーツに趣向を凝らして骨折生活を楽しんでいる。

 

(こういうのに便乗してこの手の商売も…)

 

 何でもええけどさ、今のままで「あとひと月」というのは余りにも辛すぎる…。で、12月の21日で、他の州に引越しする(給料のいいクリニックが見つかったんでしょう、多分。)のでご機嫌のドクターに聞いてみた、と。

 

 オカン: 「(レントゲンを見ながら)『まだこの深い溝が埋まってない』っということは、松葉杖から卒業するまで、気の遠くなるような時間がかかるっちゅうことですかい?」

 

 ドック: 「松葉杖ねぇ…。ちょっと待てよ。ブーツだけで歩いてみてくれる?」

 

(オカンの反応)

 

 ドック: 「ほら、ブーツで普通に歩ける?」

 

 

(「聞き違い」ではないらしい…)

 

 オカン:「た、た、た、た、た、た(20回くらいどもりながら)試してみますわ。」 で、びっこ状態で2歩ほど歩く。松葉杖なし。

 

 ドック:「『普通に』ちゅうことは、体重を(骨折してる)左足に目一杯乗せて歩けるかということなんやけど。今まで試してみたことある?」

 

 オカン:「前回(約一月前)の検診で、アンタが『体重乗せたらあかんで!』って言うたやんやろうが?!」

 

 ドック:「(笑ってごまかしながら)そんじゃこういうことにしよう(デモンストレーション開始!)。今日から2週間は、松葉杖をつきながら、普通に『体重を左足に思い切り乗せて』歩く練習をする。次の2週間は、松葉杖なしでそれと同じことをする。ブーツは履いているけど、それ以外は全く普通に歩く。この練習。で、今日から4週間~6週間後に検診に来る時(僕が退職する前の最後の検診)は、『松葉杖なし・ブーツだけ』で来る。これでどう?」

 

 

 

 頑固な太い骨がくっついていないから、ブーツは勿論(ギプスの代わり)松葉杖にあと最低数ヶ月は厄介になるものと思っていたところへ、この「朗報」!!信じられない!!骨くっ付いてないんやろ?!なのに『普通に』歩く訓練を始めるん?!2週間後には、両手は自由。ブーツを履いていることを除いてはほぼ全快?!息子共、柔道の先生、フレッド、そしてあと数人にテキスト打ちまくりましたよ、もう!!

 

 何か「狐につままれた」ような気分ですが…。さあ、明日から(もう今日だ!)練習だ!今日は、正しく「天にも昇る気持ち」です!!