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(中国鍼は長~いのだ!!)
フロントデスク(受付)職に就いてから、早や3ヶ月が経とうとしています。
「一難去ってまた一難」という表現がぴったりの毎日。相変わらず、9時から6時まで、働いています。ネックなのは、これが「火曜から土曜」まで。日・月は休みです。
ホワイトカラー職の人は、皆月曜が大嫌い。だから、日曜日の夜は、皆「ご機嫌ナナメ」か、落ち込んでいる。
オカンの場合、月曜の夜がこれに当たるのです。
「なぜそんなに火曜日が嫌なのか」というと、土曜の終業時から、月曜にかけて、電話のメッセージの数がものすごいのです。うちのクリニックに限らず、近頃のクリニック(病院も含め)ではどこでも、「24時間キャンセリングポリシー」というのがあって、「予約時間から逆算して24時間以内にキャンセルすると、ペナルティ(うちのクリニックの場合50ドル)が課せられる」というもの。まあ、常識的に言うと、「予約を入れている前日までにキャンセルしなさいよ」ということ。それだけ、アメリカの患者というのは無責任なんです。平気で約束(予約)を破る。
「売り上げが全て」のクリニック側としては、割り当てた時間(予約)からの売り上げが減るわけですから、こんなことを何度も繰り返されたんではたまらないので、「罰金」をもって、「予約時間を守ることの大事さ」を患者に知らしめよう、というわけです。
さて、そこで、このキャンセルだの、その反対に予約を入れたい(週末にキャンセルがあることを期待して)だの、自分の予約日と予約時間を確認したい、だのというメッセージがそれこそ「てんこ盛り」で入っている。
フロントデスクの朝一の仕事がこのメッセージを聞くことなのです。そして、必要があれば、このメッセージの主に電話をかけなおす。
それを繰り返している最中にも、矢のように電話が入ります。
次の仕事は、「会計」なのですが、なかなかこの段階まで進めません。
「会計」の後は、翌日の予約の患者さんに一本一本確認の電話を入れる。ここで、キャンセルが出ることも。その場合、キャンセル待ちの患者に電話をかけてその枠を埋める。これすべてオカンの仕事です。1日の予約の数は、約30人ですから、最低30人に電話をかけ、キャンセルの場合は、キャンセル待ちの患者に電話をかける(留守の場合はメッセージを入れる)という作業を、キャンセル枠が埋まるまで続けなければならない。これを弾丸のような速さで済ませる。
こうやって電話をかけている間に、患者さんのファイル(カルテ)を引き出しから取り出して、翌日の診療に備える。「電話をかける」のと「ファイルを取り出す」作業は同時にやらなければなりません。
火曜日は、メッセージの数が多いので、この「簡単な作業」を済ませるのにいつもの2倍から3倍の時間がかかります。
これら3つの作業は、お昼までに終わっているのが理想。でも、火曜日は以上の理由により、夕方までかかることも。
(ウォン婆)
ウォン婆は、なんやかやと用事を押し付けたり、オカンの仕事を中断させて邪魔をしておきながら、「朝の仕事」が滞っていると、クソの英語で嫌味を言う。ふた言めには「バージニアは、ムチャクチャ早かった」。同僚のステファニーが言うように、自分のせいで従業員が長続きしないことなどツメの先ほども考えていない。
(ウォン婆よ、お前はホンマにこういうことを学んだのかよ?)
午後は、鬼のようにビリング(保険会社への診療費の請求)をするのが理想。バージニアは、「保険会社からの支払いが我々(バージニアとオカン)の給料の大部分を占めるんだから、ビリングは絶対大事!」とよく言っていたのを思い出す。要するに、ビリングができていないと、給料分働いていないことになる。
以上の4つの仕事ひとつひとつは、「時間給3ドルほど」の値打ちなのですが、これを全て一緒に同時進行でやることは容易ではありません。
その上、もうひとつの主要な仕事は、治療が終わった患者さんから、その日の治療費を受け取り、次の予約を入れる、ということ。
患者さんの保険の種類によって、そして治療内容によって、皆、治療費が異なるのです。そして、予約を入れる作業は、コンピューター化されていません。手作業です。
以上5つの仕事を、同時進行で、できるだけ早く、完了させる。5時半には、会計(その日の売り上げの計算)を済ませる。6時にオフィスを出られるように(残念ながら、6時にオフィスを出たことは一度もない)。売り上げ計算の途中で、電話がかかってきて、予約を入れないといけなくなるのです。「静かに作業ができる」のは、1日8時間勤務のうちで、まず5分もないでしょう。これ、大袈裟では決してありません。
ということで、時間給3ドルの仕事を5つ、同時進行で進めるから、時間給16ドル(1ドルは「保険ナシ」の代償)なのです。ウォン婆の横暴に耐えるのに、時給1ドルはちと低すぎる。
(ウェイ爺)
ウェイ爺が人間のできた人なので何とか続いていますが、このところ、ストレス過剰の為、引いた風邪が治りません。
(リタイアした平山先生の『日本鍼』が恋しい…)
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