Monday 26 October 2020

30分で40万。

昔々、まだワタシが日本でOLをしていたのは、1990年代の後半の事でした。

ワタシは、大学在学中にバブルが崩壊し、そのまま就職活動戦線に突入した、初期の氷河期世代にあたるのですが、なんとか就職した後も景気が上向くことはありませんでした。

当時は最悪だと思っていた就職戦線も、今思えば、ワタシの後輩世代よりは、幾分かはマシだったのかもしれません。

ワタシがなんとか就職した会社は、どうやらワタシ達の年度を採用した後に力尽きたらしく、以後、後輩が入社する事はありませんでした。

その会社には6年務めたけど、6年間ずっと一番下っ端OLだったと思う。

つらいなあ。

そんな下っ端OLだった頃、何とか仕事をやりくりして休みをとって、大学時代の友人と一緒に、3泊4日のタイ旅行に行ったのです。

1996年、今から24年前の春。

当時は、今みたいにインターネットでサクサク海外旅行の手配なんてできませんでしたから(っていうか、インターネットが普及していませんでしたから)、旅行会社で2名から手配してもらえるパックツアーを申し込んでの旅立ちです。

もちろん、バンコクにスワンナプーム空港ができる前の事ですので、ドン・ムアン空港に降り立った我々は、現地ガイドと合流して、マイクロバスでバンコク市内に向かいます。

3泊4日なので、ガッツリ活動できるのは正味2日間。

その2日間の間、ずっと同じガイドさん(日本語ができるタイ人の女の子。カワイイ。)にお世話になりました。

今でこそ、海外旅行の個人手配なんて、スイスイとインターネットでできてしまうので、現地ガイドのお世話になる事なんてないのですが、四半世紀前は、ワタシのような下っ端OLでも、現地ガイドさんのお世話になるような旅行をしていたのです。円高やったし。

ガッツリ活動できる正味2日間のスケジュールは、一日目はバンコク市内観光で、二日目はアユタヤの遺跡めぐり。

観光は、ワタシ達とはホテルは別だけれども、同じ日程でバンコクに来ている人達と合流する事になります。

団体行動になるだろうなあと、思っていたら、たまたまお客さんが少ない時期だったのか、ご一緒するのは、ワタシ達よりハイグレードなホテルに滞在するリッチな中年のご夫婦一組のみ。

運転手さん、ガイドさん、ワタシ達、リッチなご夫婦の6人旅となりました。

少人数で、ゆるゆると活動できて良かったのですが、今、振り返ってみると、この旅行で一番印象に残っているのが、このリッチなご夫婦の奥様だったりするのです。

このリッチなご夫婦、バンコク市内観光の最後に、ルイ・ヴィトンのお店に連れて行って欲しいとガイドさんにリクエストされました。

ワタシ達に、ルイ・ヴィトンに寄っても良いかと聞くガイドさん。

いくら当時は円高だったとは言え、下っ端OLにはちょいと敷居が高い、ルイ・ヴィトン。

せっかくやから、ワタシ達もウィンドウショッピングさせていただきましょうと、リッチな夫婦の後をノコノコとついて行く若造二人。

我々だけなら、恐れ多くて入店できませんからね。

品物と値札を見比べて、きょろきょろお上りさん状態のワタシ。

でも、ワタシみたいな若造が店内できょろきょろしていても、店員さんに嫌がられたりしません。

っていうか、店員さん、リッチなご夫婦の奥様のお相手に夢中だったのね。

お店には、30分も居たでしょうか?

奥様が購入する品物を決めて、旦那様がカードをきっている気配がして、お店の入り口に戻ったワタシ達。

その時、だんな様がぼそっと一言。

「このお金で、もう一回この旅行に来られるなあ。」

どうやら奥様、ほんの30分の間に、免税枠二人分一杯(一人20万円x2=40万円)の買い物をされたよう。

やるなあ、マダム!

バブルがはじけたとは言え、1990年代後半は、まだまだジャパンマネーが海外で幅を利かせていました。

まあ、四半世紀も前の話です。

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