岡山県立博物館では令和元年度の特別展として「備前のある場所-取り合わせの魅力-」を開催中です。千利休などが活躍した時期の備前焼を桃山茶陶を初めとする茶道具の優品と合わせて展示するものです。

 

それと合わせて国宝の備前刀「太刀無銘一文字-山鳥毛」が展示され、むしろこちらを目当てに来る人のほうが多かったようです。

 

岡山県内には国宝の刀剣が4口存在していますが、このうち今一番話題になっているのが山鳥毛。上杉謙信・景勝が愛用していたとされ、現在は県内の個人所有ですが、刀剣の里長船を標榜する瀬戸内市が里帰りと称し、何億もの金をクラウドファンディングで集めて市内の刀剣博物館に帰属させようと目論んでおり、県内では結構話題になっています。

 

日曜日ということもあり、多くの人が訪れており、ざっと見たところ8割は女性でした。30代前後かな。恐るべし刀剣女子。

 

華やかな刀文の形の美しさが特徴らしいのですが、私は刀剣にさほど興味があるわけでもなく、国宝で素晴らしいと言われれば「そうかな」と思うレベルなので、こうやって県立博物館でたまに展示してくれれば十分で、何億もかけて里帰りさせる必要はないような気がします。

 

この刀剣は個人所有とはいうものの現在は岡山県立博物館に委嘱保管されており、そのため、こうして時々展示され、見ることができるのです。瀬戸内市のクラウドファンディングでは多くの刀剣女子から資金が提供されたようですが、彼女たちはこのことを承知の上なのでしょうか。瀬戸内市が買い戻さなければ見ることができないと誤解していないでしょうか。

 

それにいくら刀剣女子が増えてきたといっても県立博物館でたまに展示して集まる人数からみても、これを目当てにわざわざ交通の便の悪い瀬戸内市の博物館にまで足を伸ばす刀剣女子が年間を通してどれほどいるでしょうか。とりわけ県外の人たちにとっては県立博物館で展示されるほうがよほど便利で親切なような気がするのですが。

 

瀬戸内市長と一部の市民の見栄とプライドを保つため以上の意味がどれだけあるのでしょうか。

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お隣の後楽園では、この前来た時よりも梅が開花していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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