ニューヨークの有名なロックフェラーセンターは、コロナ後、素敵な憩いのスポットに大変身しています。ロックフェラーセンターのガーデンは、毎シーズン、様々なテーマで飾りつけされますが、今年は、プロメテウスをはじめロックフェラーセンターの像たちもマスク姿となっています。花が咲き、緑が美しく輝く素晴らしい今、普段であれば、旅行者でいっぱいのロックフェラーセンターですが、コロナのため、今年はほとんど誰もいない、閑静で、ゆっくり過ごせる憩いの場所となっています。
五番街沿いにそびえたつ高いビル、ロックフェラーセンターの中心的存在、30 Rockefeller Plaza。映画のワンシーンに出てくるこの場所は、冬になるとアイススケートリンクになる広場です。
例年、カフェ & バースペースとなり、大混雑になるエリアなのですが、ここが今、誰でも訪れることができる、憩いの休憩スポットになっています。
旅行者もいなくなり、リモートワークで、オフィスワーカーも少ない状態で、とても空いているロックフェラーセンター。こんな悠々としたスペースを自由に過ごしていていいなんて、嬉しいことです。
ニューヨークの街中では、今どこもコロナ対策を徹底させています。もちろん、ロックフェラーセンターのこちらの空間でも。マスク着用が必須となっている他、6フィートのソーシャルディスタンスをとること。
そして、ハンドジェルでこまめに手を消毒すること。
ニューヨークでは今、素晴らしいくらいこまめに、手指消毒のためのハンドジェルがあらゆるところに設置されています。
ロックフェラーセンターの噴水のところにいる有名な黄金のプロメテウス像も、マスクを着用中です。プロメテウス (Prometheus) は、アールデコ調の作風で知られるアメリカ人彫刻家、Paul Manship さんによる、1934年の作品です。
それだけでなく、ロックフェラーセンターの敷地にいる像みんながマスク姿です。プロメテウスを中央にガーデン部分に左右に飾られているペアの像も Paul Manship さんのものです。1936年の Mankind Figures (Maiden and Youth) という名前の作品で、右側の女性像は、Maiden。
左側は、Youth です。
マスク姿の銅像といえば、こちらは、どこの像かわかりますか?
妙にマスクが似合っていて笑ってしまいました。
像があるのは、ロックフェラーセンターガーデンの北側、すぐお隣の五番街沿い、630 Fifth Avenue、International Building と呼ばれるビルの正面で、目の前には、セントパトリック大聖堂があります。今まで像の顔をまじまじと見ることもなく、ただ力持ちな印象が強かった像なのですが、マスクを付けた顔を見てみると、意外と可愛らしいお顔をしていました。1937年に、二人の彫刻家、Lee Lawrie と Rene Paul Chambellan により製作されたアトラスです。
ロックフェラーセンターが開発されたのは、1929年に起こった株式市場の大暴落をきっかけにはじまった世界恐慌中の1930年代で、工業化と都市化で大きく経済発展を遂げた1920年代に流行したアールデコ様式のデザインで統一されています。ギリシア神話など古典的なモチーフを、それまでとは少し違った、科学、工学、近未来的な雰囲気で描き直した感じのシャープなデザインが特徴です。
そんなロックフェラーセンターの特徴にもなっている、アールデコってなあに?というのをこちらで分かりやすく紹介しています。
ロックフェラーセンターといえば、人気なのが展望台のトップオブザロックで。現在、まだ閉鎖中で、具体的な再開予定日は発表されていません。
ニューヨークの図書館の有名なライオン像たちや、ニューヨーク証券取引所の女の子の像もマスク姿で、今マスクが大流行りのニューヨークです。コロナ後、着々と経済再開を進めているニューヨークの今の様子はこちらです。