ホミン愛

ホミン愛

ホミンを愛しすぎて、つい書いてしまいました。

全ては実在する団体・人物等全く関係ございません。
100%作者の妄想ですのであしからず。
腐妄想炸裂でございますので、お嫌いな方はここを脱出することをお勧め致します。
未成年の方に関しては、ご入室、アメンバー限定記事は承認できませんのでご了承ください。
Amebaでブログを始めよう!
ユノの自宅から車で20分ほど行ったところに、彼はいた

正確には彼が眠る場所だった


「こいつが死んだと聞かされて、この場所に来たのは今日が初めてだ」

「・・・・どうして来なかったの?」



古ぼけた小さな墓
綺麗に磨かれた石ではなく、そこらへんに転がっている石を置いただけの様な墓石


名前は手彫りだが、しっかりと刻まれていた


「ジフン・・・・、遅くなってごめん」






ユノはしばらくの間眼を閉じていた


きっと、久しぶりに会った親友に何か語りかけているのだろう


その様子をチャンミンは何も言わず、ただずっと・・・見守っていた





「・・・・思い出に付き合ってくれて、ありがとう」


「僕は何も・・・」






「いや、お前がいたから・・ここにこれたんだと思う」


「・・・ユノさん・・・」



「ありがとう、チャンミン」




ユノの声が、優しくチャンミンを包み込む

名前を呼ばれただけでユノのことが、もうたまらなく好きなんだって思える





「さあ、これから親父の茶番に付き合ってやるか」


ユノはすっきりした表情チャンミンに笑いかける


「お父さん、芸能界を辞めて会社を継ぎなさいって言うんですかね?」



「きっとな」


ユノがさりげなく車の助手席のドアを開け、チャンミンをエスコートする

戸惑うチャンミンに、ユノがドアを持った手とは反対の手で座るよう促した



「・・・・ユノさんは、会社を継ぐんですか?」


助手席に座ったチャンミンは心配そうにユノを見た


「その前に結婚しろって言われるだろうなぁ・・・
きっと今日は金持ちの令嬢を目いっぱい集めてるぞ」


楽しそうにユノは助手席のドアを閉めた


静かな民家もあまりない道には不似合いなエンジン音が鳴り響き、
あっという間に車はこの場所から見えなくなっていた







「私○○会社社長の娘で、先日アメリカの留学を終えて帰国したばかりのジヨンです」


「こんばんわ、私は○○議員の娘のユラです」


「・・・どうも・・・・」



むせかえる香水の匂い


チョン家のパーティールームには大勢の親戚と、
光州の名士が集まっていた


そこには名士の令嬢が数十人いて、ユノの結婚相手の候補として
来ているようだった


素晴らしいドレスに素晴らしいメイクアップと整形技術


土地と財産、学歴の自慢話は尽きることなく繰り返される


酒を飲むこともできないユノは酔って逃避する術を持たない



「・・・・地獄だな・・・」



チャンミンは親戚が集まると聞いて、今日の宴会の参加は遠慮した
ユノは一緒に来てほしかったが、チャンミンは頑として拒否したのだった


「最近アイツに逆らえなくなってるな、俺・・・」


一人チャンミンの事を思い出し、少し楽しい気分になっていたユノのところへ、
酔っ払った父が登場した



「おい、どうだ?綺麗なお嬢さんばかりだろう
どの子がいいんだ?言ってみろ、父さんが御膳立てしてやるから」



うんざりした様子のユノ




「・・・・そうですね、目は大きい方がいいです」


「フムフム、皆大きいぞ」



「髪はショートヘアーで・・・・」



「んん・・・!今はいないが、そう聞けば切る子もいるだろう!・・・で?」




「身長は、高い方がいい・・・180cm以上くらい」



「・・・?酔ってるのか・・?そんな大女・・・
いや、モデルっぽいのがいいんだな?」


混乱する父はなおも好みの女性を聞こうとする



「料理が上手くて世話焼きで、時には頑固だけどすぐ俺に付きまとって」


「・・・・・・・・・」



「俺が辛い時、傍で黙って一緒にいてくれるような・・・・そんな人がいいです」



「・・・お前、誰か好きな人がいるのか?」




「・・・はい、父さん。
でもその人は父さんが望む人じゃないと思います」



父親の顔から笑顔が消える



「会社も、継ぐことはできません・・・・妹のジヘに託して下さい」




「お前は・・・・本気で言っているのか」




「俺は俳優の仕事を、命をかけてやりたいと思ってます。
父さんが自分の会社を命をかけて守ろうとしたように・・・」




「この・・・・・バカ息子が・・・!
お前を後継者として紹介しようと、親戚や結婚候補のお嬢さんとその家族をよんじまった」



父親は、ユノの俳優業は遊びでやっていると思っていたようだ
いつかは遊ぶのを辞めて、会社を継いでくれるものだと・・・


「僕は気分がすぐれないので部屋に帰ります。
後始末、お願いします」



「・・・お前、さっきの言葉はもう撤回できないぞ・・・
それでもいいのか?」



「はい、父さん
俺も父さんににて頑固なんで」




マッコリをグイっとあおった父親は、皆にもっと楽しむよう声をかける
その合間に、ユノにさっさと行けと目で合図した



ユノは父に笑顔でうなずいた


自分の道は自分で切り開く



ユノのその思いを、父親は今日受け取ったのだった





「あ~あ、やっぱ行った方が良かったかなぁ・・・・・」


広い部屋の中を、チャンミンは落ち着かない様子でウロウロしていた



「今頃はユノさん・・・綺麗な女性に囲まれて鼻の下伸ばしてるんだろうな、きっと」



大きなため息をついたその時、チャンミンのいる部屋ノドアが開いた




「・・・・ユノさん・・?」


開いた扉の向こうに、ユノは立っていた


「パーティーはもう・・・」


終わったのか、チャンミンはそう聞こうと思っていたのに
近づいてきたユノに唐突に抱きしめられ、その言葉を飲み込んだ



「・・・・どんな着飾った綺麗な女より、お前の方がいい・・・・」



「・・・え?」




「・・・お前が、好きだ」



ユノはそう言うと、更に強くチャンミンを抱きしめた






ペタしてね


【画像内よりお借りいたしました。ありがとうございます】