航空無線通信士に挑戦! | 『空に焦がれて』
ご無沙汰しております。

ここんところとんとブログもお休みしてしまっておりましたが、実は航空無線通信士の試験勉強に明け暮れておりました(と言う程でもないのですが。。)。


●航空無線通信士とは

なんだか大仰な名前がついておりますが、平たく言うとエアラインパイロット等が無線を扱うのに必要な資格です。

アメリカだと自家用で国内飛行する分には無線の免許は不要なんですが、日本では自家用では航空特殊無線技士以上の資格が必要です。

私は航空特殊無線技士免許を持っているので、自家用で飛んでる分には全く不要な免許になります。

航空特殊無線技士は、
+法規
+工学
+電信術
が試験項目。

航空無線通信士には、これに英語が加わります。

●なんでまた航空通を?
このブログでも書いている様に、ありがたいことに現在日本の空を飛べています。

ただ飛んでるだけだと物足りなくなって皆次のステップに行ったりするんですが、私の場合流石に計器飛行証明までは取らなくてもいいかなーと思うので、なにか手頃な目標を、と言うことでまさかの無線免許をパワーアップ(そしてそのパワーは一切不要。。。)することにしました。

●受験までの準備
航空無線通信士、養成講座もあるんですが結構な費用掛かります。
ここはやはり独学で行くことに。



今回私は2月の回を受験したのですが、まずは11月にこの本を購入してざーっと読み進めておりました。

この本は条文や理論を丁寧に説明し、その流れで関連する過去問があり、解説と言う構成になってます。過去問はありつつも、教科書と言う様なイメージ。

当初の感想は、「うーん、何言ってるか全くわからん!!!」でした。

一応物理なんぞは高校までやってましたけど、電気回路とか一切覚えてないし!法規も日本語のはずが何言ってるか全然わからんし。。。

正直挫折しそうになりました。受験でもフツー教科書丸々覚えようとしませんよね。それをやろうとしてしまったので、勝手にデカイ山をこさえてしまっておりました。



年末年始でちょいと遠のいてしまいましたが、教科書そのままやってもあかん!と、こちらの問題集にシフトしました。1月半ばくらいに。過去問ガリガリやる作戦ですね。過去問+解説がセットになっているので、とても良いです。で、解説で分からなかったら「やさしく学ぶ」も一緒に読むと理解が進みます。ウンウン、完全に順番間違えてたよね。

で、ここでぶち当たったのがやはり「電気回路」問題。何度やっても全くわからん。。。

そんな時に、一度腕試しに過去問を通しでやってみました。
すると、なんとなーく合格点付近に。

そこで閃いてしまいました。

「そうだ、電気回路を捨てよう。。。」

電気回路の完全理解に時間を費やすのであれば、他のところで理解を深めて確実に特典したほうが絶対いい!そう結論に至ったのです。

電気回路のせいでマジ挫折しそうになりましたが、捨てると決めたときのこの解放感!大学受験で古文を捨てたときの爽快感に近いものがあります。古文も電気回路もこの先の人生で一切関係ないことはわかっているのです!!!

2月に入ったらあとはもうひたすら過去問解きまくっておりました。

で、英語は試験前日に流し読みだけしときました。

●それにしてもこの国の試験は。。。。
試験勉強進めると、結局は過去問からの暗記になってくるんですが、やっぱり問題がほんとしょーもないんですよね。。。

飛行機にはATCトランスポンダーと言うのがあって、4桁の数字を発信することで管制のレーダーに「私はXXです」と表示させる為のものです。で、地上からは「お前だれや?」と言う信号が出て、それにトランスポンダーが「私はXXです」と回答するわけですが、その周波数とか問題に出るんです。

地上からの質問が1,030Mhzで、飛行機からの回答が1,090Mhzなんだそうで。

でも。。。トランスポンダーの操作で周波数の設定とか無いんですけど。。。
トランスポンダーは送信する番号の設定があるだけで、周波数とかいじれまへん。間違って違う周波数で送信しても意味ないので、固定なんでしょう。

その周波数覚える意味ってどこにあるんでしょう。。。

同様にGPS関連。
GPSの衛星の軌道は地上2万kmなんでそうで。。。
この2万kmを覚えさせる意味どこにあるんだろうか。。。

一番しびれるのが無線局運用規則。

無線局は、自局に対する呼出しを受信したときは、直ちに応答しなければならない。
2 前項の規定による応答は、順次送信する次に掲げる事項(以下「応答事項」という。)によつて行うものとする。
一 相手局の呼出符号 三回以下(海上移動業務にあつては二回以下)
二 こちらは 一回
三 自局の呼出符号 一回


もうなにかのギャグなんだろうか。。。
「こちらは」なんて聞いたこと無いし。。。This isすら言わないんですが。。。
よくよく見るとこの無線局運用規則、昭和25年に制定されたようです。実態と全く合ってないですが。。。

●やっとこさ受験
2/23に受験してきました。

場所は東京・お台場。いつもの晴海の無線協会じゃないんか!と思ったのですが、どうも見てると航空特殊無線技士を既得してて、電信術の無い人が受けに来てる様な感じでした。

航空特殊無線技士は大学の滑空部の学生さんとかも受験に来てたんですが、航空無線通信士となるとプロかそれを目指す人が大半なのかと思います。
ただまぁ、試験会場を見渡すと「いや絶対使わんやろ」みたいな層も居るには居て(私も含めてですが)、どうでしょう、プロ目指しはざっと6割くらいでしょうか。ミス・パイロット候補も増えてきましたね。



こう言うパターンもある様なので、あまり人を見た目で判断してはいけませんが。。。

●結果は?
過去問を解きまくったお蔭で、工学は多分大丈夫そう。

法規はまたトリッキーな感じでしたが、恐らく大丈夫。

英語は舐めすぎててちょっと焦りましたが、まぁ落とすことは無いかな?

と言うのが受験後の感想でした。
回答はすでに公表されており、自己採点の感じでは合格ラインに達していました。
これで、公私共に一切使う必要のない資格をゲットする事が出来たっぽいです。

まぁ、イメージ大型特殊の二種免許みたいなもんでしょうか。「お前、それいつ使うのよ!?」的なwww
(大特二種はどっかに雪上用のキャタピラのバスがあると言うのを聞いたことがあります)

試験勉強からの解放感でボケーっと過ごしておりますが、ハミングバードも残すところあと一ヶ月になってしまいましたので、3月も精力的に動いていきたいもんです。