操縦技能審査員 受検記録 その5:認定試験・後半 | 『空に焦がれて』
実技試験では、試験官が以下のミスをわざとぶっこんで来ます。
3つ以上4つ以下なので、それをしっかりと指摘出来れば合格。

(ア) 不適切な操舵
 ① ボール1個分以上のすべり
 ② 針路等が変化しないものの、常に姿勢の変わる操舵
 ③ 荒い又は急激な操舵
(イ) 誤った高度での飛行又は指定高度からの100FT以上の変位
(ウ) 誤った針路での飛行又は指定針路からの10度以上の変位
(エ) 指定速度から10KT以上の変位
(オ) ベースレグにおける著しく高すぎるあるいは低すぎるパス
(カ) ファイナルターンにおける著しいオーバーシュートあるいはアンダーシュート
(キ) ファイナルレグにおける著しい高いパスあるいは低いパス
(ク) ファイナルレグにおける蛇行

指摘が少ないと問題ですが、多い分にはとがめられないので、気が付いたことはどんどんメモっていきます。

文章にややこしそうですが、実際に操縦していると「あれ、変だな。なんか変だぞ」と稲川淳二ばりに違和感を感じるので、指摘自体はそこまで難しいものではないのかな、と思います。

【科目1】レーダーベクター
機位喪失を想定して、レーダー誘導のシミュレーションをします。
500ft以上の上昇若しくは加工と、90度以上の旋回の実施。

180度(真南)に飛行している状態で270度(真西)への旋回を指示します。南から西なんで、右旋回ですね。

<ぶっこみ1>
ところが、試験官さま、いきなり左旋回に入れてきました。
おいおい、左には山あるし、普通そんな方向から旋回せんやろ。。。。指摘1であります。
(90°旋回するところ、逆周りに270°旋回しようとしてきたのです)

<ぶっこみ2>
続いて500ft上昇を指示しましたが、進路を維持せず旋回上昇入れてきやがりました。。。指摘2であります。

ひとしきり科目は終えたので、空港に戻ります。
空港でゴーアラウンド、着陸復行を1度やっておしまいです。

空港の場周経路進入前に進入高度と速度の説明をします。

<ぶっこみ3>
80ノットで入れと行ってるのに、100ノット超えちゃってるし、「速いですよ」って言っても全然落とさないし。。。。逆にこんな速いスピード維持出来るってすごいわ、、、指摘3であります。

その後、空港に戻ってゴーアラウンドの実施。
これも右座席故障の関係で私がやりました。ややこしいことに、タワーから「Do you accept short approach?(通常の場周経路ではなく、小回りで着陸出来ますか?)」との問い合わせが入ります。

余計なことはしたくない判明、このチャンスを逃すと上空待機が続くので、Acceptして無事着陸。そして、試験終了。

【講評・判定】
「基本的なことは出来てますし、しっかり確認も出来ています。座席故障時の操縦交代の手順もちゃんと出来ていました。合格とします。小型機の事故が増えていますので、注意喚起をして、事故のない様に楽しく飛ばれてください。以上です」

大きなミスもなく、いつも通り飛べたので無事合格頂きました。
座席破損してどうなるかと思いましたが、それも怪我の功名となった様で。

この後、11/16(土)に認定証発行の申請をし、12/6(金)付の登録免許税納付通知を受け取りました(通知受領は12/9(月))。ソッコーで納付し、数日後に認定証受領です。
今回も泣けるほどショボめの認定証です。さてはて使う機会はあるのやら。。