2020年2月17日月曜日

東レ:低価格のICタグを開発


昨今、全てのものがコンピュータにつながるという『IoT』の世界が言われています。

経済産業省では『IoT等を活用したサプライチェーンのスマート化』と題し、少子高齢化や人口減少、食品ロスや返品等の無駄が発生、変化する消費者ニーズを正確に把握するなどの課題に対し、こうようなサプライチェーンに内在する様々な課題の解決と新たな価値の創造を実現するため、電子タグ、電子レシート、カメラ等のツールを活用する。そして店舗をスマート化するとともに、これまで把握できなかったデータを解析し、その結果をサプライチェーンで共有することで、最適な流通の実現を支援する取組を行っています。

そこで電子タグについてですが、これは電波を利用して非接触で個体を識別するツールで、時々店頭の商品に万引き防止用に貼り付けられたものを見かけたことがあると思います。

この電子タグ、バーコードのようにほぼ全ての商品に貼付されれば、電子タグの情報を電波で読み取ることで、いつ、どこに、何の商品が、どの程度流通しているかを簡単に把握できるようになります。

電子タグを利用することで、小売事業者としては、レジ・検品・棚卸業務の高速化、防犯ゲートを用いた万引防止、消費期限管理の効率化による食品ロス削減など、様々な波及効果が期待されています。

さらに、電子タグから取得された情報をメーカー・卸を含むサプライチェーン上で共有することができれば、市場に流通している在庫量を踏まえてメーカーが生産量を柔軟に調整したり、トラックの空き情報を共有して共同配送を進めたりするなど、製造・物流・卸・小売の垣根を越えたムダの削減を実現することが可能となるのです。

この電子タグ、従来品はICチップを組み込むため1枚10~20円の費用が掛かり、このコスト増が普及の妨げとなっていました。

しかし東レでは、フィルムの上に直接ICやアンテナを印刷する新技術を開発。
1枚当たりの販売価格を2円以下に設定し、2022年にはICタグ市場に参入すると発表しました。

ちなみにこの世界市場規模は22年度に4000億円程度と19年度(予測)比で1.6倍となる見通しだそうで、東レでは20年代後半には年500億円規模の売上高をめざすそうです。

世の中がどんどん変化してきています。
時期投資の芽をウォッチしておきたいものですね。

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