フィギュアスケートに関係ありません。
正確に言うと、本屋に行った理由と、このプロジェクトに参加してもいいかな、という理由の一つにフィギュアスケートがないわけではない、程度の関係。



昨日、家庭画報1月号を購入するために本屋に行った。ご存知の通り大輔さんや真央さん関係の記事があるので。

 

 

 

ただいつも通ってる本屋と違う、少しばかり遠い本屋まで自転車を使って行った。
理由は、そこの本屋が「ブックサンタ2020プロジェクト」に参加していたから。
"ブックサンタ2020”


「厳しい環境に置かれている子供たちに本をプレゼントしよう!」、そのために絵本や児童書を購入して寄付してください、という話。
絵本や児童書を買って本屋に渡したら、あとは本屋さんがプロジェクト事務局に渡す。最終的にはその本がどこかの子どもの手元に行く、という仕組みである。
まあ、今年はアイスショーないし、他のイベント関係もないし。こういうことでお金使うのもいいことかもしれないな、と思ったので、参加している本屋まで運動がてら出かけたのである。



しかし、本屋に着いて気が付く。「私が買いたい(プレゼントしたい)本がない。」
元々この店、品揃え薄いところだったんだけど、なんか雑貨コーナーが出来てますます種類が減っている。最後に来たの数年前だから、こんなになっているとは思わなかった。


自転車こぎながら、「わたしのワンピース」とか「しょうぼうじどうしゃじぷた」とかがいいかな(自分の子どものために購入した本である)、と候補いくつか考えていたんだけど、全然ない。「はらぺこあおむし」も「にじうお」もない、図書館で閲覧していた本もない。絵本のラインナップが薄すぎるのだ。

児童向けの名作のマンガっぽいイラストのついた本はあるけれど、そういうのこそ図書館でいいじゃん、プレゼントするほどの本ではないと思う。あと、小学生向けだけどライトノベルっぽい雰囲気満載の本とかが多い。そういう本も、自分に合う本なら楽しいのは知ってるけどね。
読んでて「これはお勧めだ」と知っていれば購入できるけど、そんな新しい本読んでないから駄目だ。

というか、名作と言われる本でも、自分が読んでないと決心がつかない。
「ぼくらの七日間戦争」、長く置かれているということは名作の可能性高いんだろうけど、知らないとどうも…。

また、シリーズ本の二作目とかもプレゼントしにくい。リンドグレーンの「やかまし村」シリーズは読んでいて好きだったけど、なぜか一作目がない。(ひょっとすると別の人がブックサンタ用に購入とか?)
それに、あんまり安い本もプレゼントには…と思うしね。宮沢賢治の「注文の多い料理店」もいいなと思ったけど、「この価格でプレゼントだとがっかりかも」とやめてしまった。アルセーヌ・ルパンやシャーロック・ホームズも読む人選ぶしな…。
子どもの頃読んだなつかしの「大きい一年生と小さな二年生」もあって、ちょっと惹きつけられたものの、年少の男子が女子を乗り越えるという話はジェンダー的にどうよ、と思ってやめる。
うん子どもたち自身は一年生・二年生の両方の子に感情移入するから問題ないんだけれど。
歳をとって、女の子が周りの人たちを乗り越えようとする話が相対的に少ないことを知ってしまっているから、なにもわざわざ自分がそういう傾向を助長する側に立たなくても、と思ったのである。

本屋をうろうろし、結局、無難な「図鑑」を選んでしまった。身の回りの草花を取り上げた新書サイズのもの。
ものすごく楽しい本ではないが、汎用性はあると思って。しかしこれも、身辺観察に興味がない子だったら「なにこれ」だとは思う。
本を選ぶのは難しい。



で、本を購入して「ブックサンタ2020の本です」と本屋に渡すと、下のようなものがもらえる。
ステッカー。


チラシ。裏にQRコードがあって、プロジェクト進捗を掲載するサイトに行けるとのこと(まだサイトを見てはいない)。



これを受け取って(家庭画報も買って)、店を出た。



帰りの自転車に乗りながら気が付く。「あ、『チョコレート戦争』にすれば良かった!」
本屋にあったのだ。子どものときに読んで、好きだった本。
ただ見かけたときは絵本中心で探していて、単に「まだ本屋にあるんだ、ロングセラーだな。」と思っただけだったんだよね。
しまった。あれなら間違いなく面白い。少なくともチョコレートやパンやお菓子の描写を読むだけでも楽しい。しかもちょっと考えさせる要素もある。そっちの方がよかったなあ。

あともう一つ。
「アイスショーに行かないからこういうプロジェクトに協力するのもいいか。」と思った。
しかしよく考えたら、今年はその分、配信にお金使ってるじゃん!
NHK文化センターの講座とか、huluの氷艶2019ビューイングとか、FODの西日本選手権をはじめとしたフィギュアの競技会中継とか…。
いかーん。ちょこちょこお金使ってるという事実を忘れていた。



まあでも、意味あるプロジェクトだと思うからいいけどね。
私自身、本があれば時間がつぶせる子どもだった。小学生のときの親からの誕生日プレゼントが図鑑で、活字中毒の私は舐めるように読んでいた。私が大人になってから「あれは元を十分に取ったねえ」と言われたくらい。
私にとって、本こそ最も優れたエンターテインメントなのだ(しかし今はフィギュア追いかけてるけれど)。


日本の子どもがいる世帯の貧困率は高い。
本という楽しみになかなか触れられない子どもは多分いる。図書館から本を借りても、なかなか読む時間が取れないということもあるだろう。
自分の手元で、少しずつ自分のペースで読める、少々汚れても怒られたりしないですむ本があるというのは、きっといいことだと思うのだ。

と、いうことで「サンタになりました」というタイトルでこの記事を書こうと思ったんだけど。
自分が届けるわけでもないのに、サンタになった、と言い切っていいのかな、という気がして。
プレゼントを選んで身銭切ったんだから、配らなくても半分くらいは権利あるよな、と思って「サンタ1/2」にしておいた。