C級ラテン・決勝ーー


サンバ


1次と同じく待機線を向いてスタンバイ

シャドウポジションで身体を揺するリーをタイミングを見て引き寄せ踊り出す。

1次のミスを回収すべく、ルーティンに取りこぼしのないように注意した

それでも尚1次以上に曲が長く、二度目のバズーカまでルーティンを使う。

踊り終わってふと見ると、フロアーに赤いイヤリングが落ちていた

誰かが踏んでは危ないと、丁度目の前にあった給水テーブルに避けて置いた。


チャチャチャ


サンバの終わり位置の関係で、上手長辺でスタンバイ。


「〇✖番」「〇✖番」


反対サイドになってもメアリー＆アンソニーの声援が背中を推してくれた。

踊り終わってリーの顔を見て、ハッとなる

イヤリングが片方しかついていない。

さっき俺が拾ったのは、誰あろうリーの物だった

慌てて給水テーブルから取り上げ、リーに手渡した


ルンバ


正面主催者席を壁側にスタンバイ。

夕暮れ時のビーチサイドを思わせる調べにリーの手を取り踊り出す

三日月のポーズもバッチリ決まり、タップリとゆったりと、時には素早くルンバのリズムを二人で刻む。

踊り終わってふと見ると、再びフロアーに赤いイヤリングが落ちていた


「また落ちちゃったんだね 滑り止め付いてないんだっけ？」

「ネジが付いてるやつだから、いつもは大丈夫なんだけどね」


主催者席の女の先生が、そんな俺たちを見てクスリと笑っていた。


「表彰式が楽しみですね」

「もー、そんなこといって優勝できなかったら、余計カッコ悪いじゃない」

「大丈夫ですって、今のうちに握手しときましょうよ」


メアリー＆アンソニーとリーがふざけ合っているうちに、約束の時間がやってきた。


C級ラテン・表彰式ーー


「続きましてC級ラテンの表彰です。第6位△〇番、✖✖組・・・第5位✖△番、〇〇組・・・第4位〇△番、△△組」


表彰台は確定した。


「第３位〇✖番、ドロン＆リー組」


「ヒェッ 勝つ気満々だったのにぃ、恥ずかしい」

「なんでだよぉ 」


俺はボヤキながらもリーの手を取り、フロアーへと出て行った。
（残念無念 競技会は更にスタンダードへと続きます）


JT Church - Kamri Peterson | Cha Cha | DWTS Juniors winners


金光進陪＆アンナ・コヴァロヴァ組も踊ったサウスオープン・ダンス選手権からの映像です

今回の競技会でもリーがたいそう気に入って、プレジュニアをラテン、スタンダードとも制覇したキレッキレのキッズペアがいたのですが、洋の東西を問わず、才能豊かな子供たちを観ると、ダンスの苦労を知る大人たちは応援せずにはいられませんよね

JT&カムリちゃん、是非、覚えておきたいペアです




タグ ：
#競技ダンス
#社交ダンス
#JT&カムリ