炎症! が、脳は助けてくれない | 潰瘍性大腸炎 & クローン病&過敏性腸症候群の改善・完治・根治

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毎年、この季節になると、集合住宅の中にあるわたしの部屋の窓から、淡いピンクの花が咲きます。たぶんツツジ系。うっとりです。

 


本の執筆作業、続いています。昨日、いろいろ調べていて気がついたのは、大腸で炎症が起きた時、脳は、治すのにほとんど貢献していないということでした。

脳ができるのは、こんなことです。

◎ 痛くなったとき。
医者に行って薬をもらうべきかどうか迷う → 薬がまだ1週間分あることを思い出す → 明日は月曜日で病院での待ち時間が長いことに気がつく → 痛みのがまんと、病院での待ち時間のいらいらをてんびんにかける → いらいら回避を優先すると判断する → 痛みがひどくなったら、やっぱり病院に行くというオプションを考える

◎ やだー! またトイレ! の事態が起きた時。
あと10メートル、がんばれと叫ぶ。ドアが見えた!と報告する。 間に合う!と激励する。間に合った!と感激する。

ほら、ぜんぜん助けになっていない。

炎症が起きている大腸では、どうでしょうか?

◎ また出血!の事態。
大腸の粘膜の切れたところ周辺の血管が、自動的に膨らみ、熱を出す。その場でうろついている熱嫌いのばい菌たちに襲われにくくしたいとの、必死の自己防衛策。


壊れた細胞たちは、助けて! ここよ! 早く来て!の信号物質をばんばん発する。


血管の中を流れながらパトロールしていたばい菌退治隊のリンパ球たち(白血球のこと)は、血管が膨み、あっという間に大軍に。緊急事態発生の兆候です。
現場はどこだ? 
すると、血管の壁の外側を「助けて!」とばかり、誰かががんがん叩いている。
あそこだ! それっ!と壁を次々に通り抜けたリンパ球たちは、助けを呼ぶ信号物質に導かれ、大急ぎで現場に急行。ばい菌をみつけるやいなや襲いかかり、丸のみにしたり、たたきのめします。


一方、切れた欠陥部分では、血小板が集まって出血を止めようと必死に貼りついています。
こうして、出血は、徐々に収まっていきく。

脳は、なにをしているかというと、炎症部分から送られてきた痛みの信号を受け、
「痛いの? どうした?」と質問を送ります。現場からは、
「細胞が壊れ、血管が切れました」
「そりゃ、大変だ。リンパ球と血小板によろしく」

つまり、大腸は、自分たちだけで炎症を食い止め、鎮めていくシステムを持っています。一方、脳は、物事に対する分析や判断力はありますが、緊急事態が起きている炎症現場に対し、何か指示するということはありません。
どちらが良いというわけではなく、進化の過程でこんなシステムが出来上がっていたということです。