前回の記事で、ていねいな歯磨きが、カンジダ菌の増殖を防ぎ、炎症改善につながることを説明しました。今回は、歯磨きについての個人的意見です。
お城の石垣を想像してみてください。きょうは、掃除の日。石は、ひとつひとつの形が違う。石と石の間をきれいにしようと思ったら、ありとあらゆる角度からブラシ付きの掃除道具を使って、丁寧にこすらなければならない。
若くて、テレビの歯磨きのコマーシャルに採用されるような美しい歯並びの人は、普通に歯ブラシすれば、カンジダ菌はほとんど残らない。
でも、歯並びが良くない、歯周病で歯肉が下がってしまった、浅くても深くてもポケットがあるという場合は異なる。歯の隙間や歯と歯肉の間など、歯ブラシが届かない場所は、いくらブラシを左右に動かしても、汚れは取れない。つまり、丁寧に時間をかけて磨いたつもりでも、50%近くカンジダ菌が残っているかも。
● 歯に汚れを残さない方法
・歯がきれいに磨けたかをチェックする染料を薬屋で購入する。
どんなに丁寧に磨いても、歯ブラシが届かないところがたくさんあり、磨き残しがあることが判明する。
・歯磨き用の小さな鏡を購入する。
・デンタルブラシ、フロスを使う。
・ブラシがきちんと歯の隅々まで当たらなければ、30分磨いても、汚れは取れない。ひとつひとつの歯について、どう歯ブラシを動かしたら、隙間まできちんと磨けるか、鏡を見ながら作戦を立てることが重要。
・歯ブラシの動かし方は、ひとつひとつの歯の形に合わせて、縦横斜め、横振動、ローリングなど変える。
・半年に一度、歯石を取るため、歯医者に行く。クリーニングしてもらったあと、炎症が弱まったら、普段の歯磨きがおろそかなことを証明する。
・歯医者で、歯ブラシがとどきにくい場所は、どうやって歯ブラシを動かしたらよいのか、どう歯ブラシを握ったら良いのか相談する。
● 電動歯ブラシ
電動歯ブラシは、わたしの経験から言うと、虫歯予防よりも、歯周病の改善と予防に役だちます。
根拠:
・電動歯ブラシは、歯の表面だけきれいにします。すきまには、ブラシは入りません。なので、歯並びに自信がない人は、すきまに狙いをつけて手で磨く必要があります。
・電動歯ブラシは、マッサージ効果に優れています。歯ぐきマッサージ用の専用ブラシを使って、歯茎をマッサージすると、腫れていたりポケットがある歯ぐきは、ひきしまり、健康的になります。
・歯ぐきが弱っている人は、普通タイプの電動歯ブラシ(固いタイプ)は、絶対に使わないこと。刺激が強すぎて、歯肉がどんどんなくなってしまいます。
購入した人は、歯を磨く前に、指を歯に例えて、歯ブラシを当ててます。どう歯ブラシを動かしたら、どの部分がきれいになるのか、どの部分に歯ブラシが当たらないかを確認します。