クローン病と阪神大震災と食事 | 潰瘍性大腸炎 & クローン病&過敏性腸症候群の改善・完治・根治

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クローン病や潰瘍性大腸炎の初発症や再燃の原因に、ストレスをあげる人が多い。わたしも、そうでした。特に、再燃の時。

でも、本当にそうなのか?

クローン病とストレスについて、興味深いデータがあります。これは、阪神大震災があった後、研究者らが、クローン病の人たちに協力を仰いで、ストレスと症状についてアンケートを実施していたのです。現在、公開されなくなってしまいましたが、確か、被災後3か月か6か月ぐらいだったと記憶しています。

研究者らの予想は、「震災のせいでストレスが生じ、症状が悪化した。」
結果は、意外なことに、被災者らの症状は悪化していませんでした。

インターネット上では、震災のあと、クローン病の症状が改善した、その期間は症状が消えたという人たちまで現れました。
これはいったいどういうことか?

被災地では、かなり長い間、食材が手に入らず、電気、ガス、水道などが復旧せず、配給に頼っていました。

時間の経過と食べ物の関係について、推測してみました。

初期 = 震災後の1週間から数週間
中期 = 被災後、1週間から数か月
後期 = 被災後1か月から6か月の間


■初期
数日間、何も食べられない人たちがいました。
配給を受けられた人の食事内容は、おにぎり、菓子パン、お茶や水。それも、1日におにぎり2個だけとか、菓子パン1個だけと、制限がありました。

■中期:
1日に1回か2回、冷えたお弁当。
炊き出しでは、スープや煮物の中に野菜が入っていた。

■後期:
1日3回食。やっと温かい物が、毎日、食べられるようになった。


仲通総合病院の食事と比べてみます。

の印は仲通総合病院 → の印は配給食

入院最初の1週間は、断食。水は点滴でとる。 
→ 数日間、食べ物がなかった。数日から数週間、1日1回わずかな配給しかなかった。

肉、魚がない → 肉、魚自体がなかった、調理したり冷蔵保存する施設もなかったので、かなり長い期間、食べられなかった。食べられるようになっても、量が少なかった。

牛乳、ヨーグルト 毎日あり → 冷蔵施設がなかったのでなし
卵 毎日1個 → ゆで卵は、中期以降あった? ただし、毎日ではなかった。
チーズなし → 冷蔵庫がなかったのでなし
野菜あり → 初期はなかった。中期以降はあり。少量。
果物あり → みかんの季節で、中期以降、時々あり
豆腐類 毎日あり → 中期以降までなし

1日の摂取カロリー 体重50キロの人の場合

仲通総合病院
超低カロリー = 1500カロリー 

被災地
初期、極極超低カロリー = 0から200から600カロリー
中期 極超低カロリー = 1000カロリー
後期 超低カロリー = 1500カロリー 数か月から1年近く続いた

推測:
震災直後は、断食や、半断食を強いられていた。
そのあと、徐々にカロリーが増えていったが、普通のカロリーに戻るまで、数か月から半年以上、あるいは、1年かかった。
クローン病に良くないとされる動物性の脂肪は、食べたくても食べられなかった。そんな期間がとても長かった。
植物油を使った食事も、最初の頃は、ほとんど食べられなかった。
肉や魚も、長期にわたり食べられず、食べられるようになっても、量が少なかった。
消化の良い白米、パンは、食べられた。

総論:
クローン病の症状を改善する環境におかれていた人の中に、改善したり、症状が一時的に消えた人たちがいた・・・らしい。

 

アンケートの結果が見られなくなってしまったのは、とても残念です。あの当時、食事との関係を中止したアンケートが同時に行われていたら、食事とクローン病の関係の真偽が確かめられていたと推測されます。


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