10)青黛は、特殊なカプセルに入れなくても、効果に影響はない? | 潰瘍性大腸炎 & クローン病&過敏性腸症候群の改善・完治・根治

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漢方薬の青黛は、中国でかなり昔から口の中やのどの炎症用の薬として使われてきました。潰瘍性大腸炎の薬として使われるようになったのは、戦後、この病気が増え始めて来てからです。つまり、戦前は、この病気は、中国ではなかった。あったとしても数が少なく報告されていなかった。

青黛を他の潰瘍性大腸炎の薬と比較してみます。

ペンタサ®、アサコール®、リアルダ®。いずれも、炎症が軽い場合に使われます。全部、ひっくるめて5-ASA、または、メサラジンと称されます。

● 薬剤カプセル

5-ASAは、いずれも独自のカプセルに梱包されています。
ペンタサ®は、時間がたつと、カプセルが溶ける設計です。計画としては、小腸で溶け出す。

アサコール®とリアルダは、腸の中のpHの濃度に反応して溶ける設計です。予定としては、小腸の大腸寄りに到達したら溶け出る。
こうすることで、成分が、口の中や胃、そして小腸の最初や半ば部分で溶けださないよう工夫されている。

各製薬会社や、この特殊カプセル作りに多大なる年月と研究費を投資し、薬を完成させています。


● 治験で使われた青黛のカプセル
2016年に慶応義塾大学病院が中心となって行われた青黛の治験では、一般的な薬用カプセルを使用しています。
目的は、粉末だと、飲むときにこぼれたりして、正確な量をきちんと服用できない恐れがあったため。

このカプセルは、特別な仕掛けはなく、胃に入ると溶けて、成分が胃液や唾液に混じる。そのあと、十二指腸で胆汁や膵液と混ざり、小腸、そして、大腸に送られる。

● 青黛の成分が溶け出る過程
青黛は、植物から作られています。製造過程で石灰が加えられていますが、これは、微量の生体成分にくっつけて、集めやすくするためか。

青黛の主成分であるインディゴと呼ばれる要素は、植物繊維の檻の中に閉じ込められています。

推測:
青黛の中に閉じ込められているインディゴは、体内の細菌が青黛を食べることで、解放されます。

細菌は、腸内細菌だけではありません。

口の中には、大腸ほどではありませんが、多種多様の細菌が大量の群れをつくって住み込んでいます。そして、のどにも。

中国では、口内炎やのどの炎症に青黛を処方することがあります。カプセル入りではなく、粉末状です。炎症が治るのは、口やのどの細菌たちが、青黛を食べ、インディをを放出されたため。

小腸の中では、そこの主たる住人の乳酸菌が青黛を食べます。インディゴがそこでもばらまかれ、粘膜に炎症があれば、修復を助けます。

大腸は、腸内菌の種類と数が、全身の中で最も多い場所です。大腸に炎症がおある人にとっては、大腸でインディゴがもっともばらまかれるということは、とても都合が良いことです。

炎症が最も起きやすい直腸は、消化物の滞在時間がとても短い。健康な人なら、トイレに駆け込むまでのつかぬ間です。それでも、インディゴは、ここにもきちんとばらまかれる。
これは、直腸に到達した消化物の中には、まだ青黛がたっぷり含まれているため。直腸に住むおなかをすかせた腸内細菌たちが、消化物の表面から突き出た青黛を争うように食べる? もしかすると、直腸の腸内細菌たちにとって、青黛は、他の食物繊維よりも美味しいのかも?? なぜ? 漢方薬独特の苦みが好きとか?

● 安価な青黛

5-ASAのカプセルは、特殊な構造になっていることから、高価です。でも、青黛のカプセルは、安価。

青黛自体、安価でなこともあり、もしも、この薬の安全で適正な服用量がはっきりとわかり、副作用を防ぐ方法が確立されれば、潰瘍性大腸炎とクローン病の軽度から重度の治療に、画期的な選択が加わることになります。