11月20日は、エリザベス女王とエディンバラ公の結婚記念日でした。なんと、結婚73周年!!!これは英国王室歴代君主の中で、最長です。

1947年のご結婚以来、エディンバラ公が2017年にリタイアされるまでの70年、公務でもご一緒。女王を妻にもつエディンバラ公は、常に一歩後ろを歩かれ、階段では手を差し伸べられ、また女王の表情にも気を配られたりと、第一に女王をサポートされてきました。

旦那様の粗野な行動は寛大に。失言も笑い、キレのあるユーモアに対しては誰よりも笑みを浮かべられる女王。

誰も理解し得ることのないお立場でともに支え合いながら、英国のために尽くしてこられたご夫妻。73年という長き結婚生活の中で節目となる年と、お二人の歴史。そして時代を象徴するファッションについてもご紹介します。

 


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初恋を実らせて結婚!(エリザベス女王21歳、エディンバラ公26歳)

写真:Press Association/アフロ

初対面は、1934年(エリザベス女王8歳)親戚の結婚式にて。それから5年後の13歳のとき、エリザベス王女がテニスコートでエディンバラ公に一目惚れ。文通など8年の交際を経て、1947年11月20日にウェストミンスター寺院で御成婚の儀が執り行われました。

女王のお母様がご愛用だった英国デザイナー、ノーマル・ハートネルがデザインしたウェディングドレスは、1万個の真珠や、希望を意味する”星”に似たお花が装飾された、戦後の”再生”を象徴するものでした。

エディンバラ公が他国ギリシャの王子だったことや、宗教の違い、身内にドイツナチスの関係者がいたことなどから、周りからの反対にあうも、最後は説得しめでたく結婚にこぎつけられたエリザベス王女。そんな強い決意と信念が、これまでの73年という長き結婚生活をも支えてこられたのでしょう。

結婚から5年後(木婚式)の年にエリザベス王女は即位をされ、クイーンに。夫エディンバラ公は王配として、女王を支える立場へと変わりました。


結婚20周年:磁器婚式(エリザベス女王41歳、エディンバラ公46歳)

写真:REX/アフロ

1967年、エリザベス女王41歳です。即位されてから15年。この頃には、すでに4人のお子様たちが誕生していて、公務優先とはいえ、子育てと両立をされている女王。

このシーンでもわかるように、お車から降りるのも、何をするにも妻が一番。そんな生活が当たり前のご夫妻です。

最もカラフルでお洒落だった時代、60年代を代表する、クラシック&モダンなファッションに身を包まれた女王。モノクロなのが残念ですが、それでもわかる洗練されたモードスタイルですね。今見ても素敵!このまま真似したいほどです。


結婚25周年:銀婚式(エリザベス女王46歳、エディンバラ公51歳)

写真:Universal Images Group/アフロ

1972年、銀婚式を記念して撮影されたのが、この家族写真。
エリザベス女王の即位中には、フォーマルで堅苦しい写真ではなく、親しみを感じさせる雰囲気で、なおかつ幸せなファミリー像を印象付ける写真が増えました。

リラックス感がありながらも、プリンスの皆様は、ダークスーツにタイ。アン王女は、70年代らしくシャギーなヘアスタイルに、ミニスカートファッションと時代のトレンドを反映したスタイルが若々しいですね。
一方、一家の柱エリザベス女王は、明るい色のシンプルかつ上質素材のビスポークワンピースに、パールネックレスとブローチ。クラシックなローヒールの靴と、まさに品格の極みと言えるお手本ファッションです。

結婚35年:珊瑚婚(エリザベス女王56歳、エディンバラ公61歳)

写真:PA Images/アフロ

1982年海外ツアー中、ツバルを訪問された時のお二人です。夫婦は似てくると申しますが、それはロイヤルとて例外ではないのでしょう。ふとした瞬間に、なんだか似たポーズ!

でもファッションは真逆。いつでもどこでもフォーマルで華やかなファッションが基本の女王に対し、エディンバラ公は現地スタイルにちなんでリラックスムード。これもこのご夫妻らしいバランスといえますね。
それにしてもお二人とも、お若い!!!

新たにダイアナ元妃がロイヤルファミリーのメンバー入りをされ、ウィリアム王子が誕生されたのがまさにこの年でした。
孫も増え、ハッピーニュース続きで王室も安泰かと思いきや、ご存知チャールズ皇太子とダイアナ元妃の離婚で、女王ご夫妻の心中は穏やかとはいかなかったと思われる時代です。

世界中がダイアナ元妃に注目するその一方で、女王のファッションは、今よりも私達に近いデザインのように感じます。色・柄、デザインの異なる様々なファッションにチャレンジされていた時代ともいえます。
靴やバッグが白、というのも新鮮ですね。またお帽子のデザインも豊富だったのがこの頃です。

見方を変えれば、ダイアナ元妃人気の裏で、女王ファッションは模索中であったようにも見えるのです。