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イースIV The Dawn of Ys

2019-12-30 23:10:00 | ゲーム


 2019年は私にとってイースの年になりました。1月にファミコン版の初代をプレイしてIIIIIIVVVIまでをクリアしてブログ記事にしていましたが、その後もPS4で「Origin」を15周クリアし(現時点でトロフィーコンプはまだ)、「セルセタの樹海・改」を3周クリアし、「イースVIII ラクリモサ・オブ・ダーナ」を2周クリアして(3周目に突入して)います。もちろん「イースIX モンストルム・ノクス」も購入済み。順番からすると、次のブログ記事はOriginなのですが、トロフィーコンプしてからと思っているうちに、先に次々とシリーズクリアしてしまいました。

 ここまでプレイしていると、「イース7」もなんとかプレイしたいと思うようになり、PSPの中古と7も買ってしまいました。なぜVITAにしなかったかといえば、PSPは外部モニター出力ができるからです。ケーブルはまだ手に入れてませんが。

 そしてPSPでダウンロード可能なソフトを見ていると、イースシリーズの「I&IIクロニクルズ」「フェルガナの誓い」「The Dawn of Ys」が購入できるとのことで、すぐにまとめて買ってしまいました。特に「The Dawn of Ys」はPCエンジン用ソフトのアーカイブで、CD-ROM版しかないためこれまでプレイできずにいた作品です。そんなわけで、これまで発売順に記事を書いてきましたが、ここで時代をちょっとさかのぼります。



 本作はハドソン製で、イースIVのバージョンの一つです。以前に私がプレイしたIVはスーパーファミコン用の「MASK OF THE SUN」です(以下「MOS」)。イースIVファルコムの原案と音楽をもとに各社がアレンジを施して各機種用に発売したという珍しい経緯があります。「MOS」は割と原案に忠実で手堅く作ってあると思われますが、本作はCD-ROMの大容量をいかしてグラフィックやサウンドに力を入れた派手な作りになっています。ただしハドソン独自の設定がシリーズ公式設定と合致しないため、「MASK OF THE SUN」が公式のIVとされてきました。ですがネットを見ていると本作を評価する声が結構多く、公式ではないからと無視するのももったいないとぜひプレイしたいと考えておりました。

 さて、オープニングのデモではIIの最終ボスであるダームとの決戦を回想しています。上の写真がその1シーン。本作はIIの2年後という設定で(いきなり公式設定とずれがあるのですが)、アドルがエステリア(初代イースの舞台)に顔を出すところからゲームスタート。最初からCD−ROMを駆使したイベントシーンが満載で豪華です。



 舞台はセルセタの樹海で、イースのあったエステリアからほど近い地域。グラフィックもなかなか鬱蒼とした雰囲気を出しています。CD-ROMの大容量によって舞台ごとにマップパーツを読み込めるため、画面の描き込みが見事なものになっています。
 ゲームシステムはIとII、および「MOS」と同様の体当たり戦闘。斜め移動が可能になっており、雑魚相手にはめっぽう強くなっています。新システムとしてはゲーム後半に秘薬の調合をしてもらえること。ただし普通のプレイでは1箇所でしか使いどころがありません。いろいろ調合して使ってみると隠されたものを手に入れることができるので、探してみてもいいかもしれません。



 登場キャラは大方「MOS」と同じですが、若干雰囲気が違う人もいます。こちらのリーザさんは「MOS」では「泣きのリーザ」とも言えるほどメソメソしていた印象があるのですが、本作では「微笑みのリーザ」となっています。けれどもそれだけに話の展開上も心情に迫ることがなく、ヒロインとしては弱い感じがします。ちなみに公式リメイクの「セルセタの樹海」では「怒りのリーザ」となっていて、騙されていたとはいえ思い込みでアドルたちにえらいことをしでかすキャラになっています。

 「MOS」で影が薄かったカーナさんは序盤で一緒に戦うことになり、存在感がややありました。のちのシリーズのパーティバトルの原型ともいえるシステムで、行動をともにするカーナが敵を次々に倒してくれます。やっぱり武闘派だ!



 こちらは有翼人最後の生き残りのエルディールさま。悪いやつらにそそのかされて古代文明の力を手に入れようとするのは「MOS」同様ですが、本作ではさらに別の輩が最終ボスになっているので、今ひとつ威厳がありません。イベント画面でも悪人顏となっており、小悪党に堕してしまった感があるのは残念です。

 イベントシーンはフルボイスで、声優陣はかなり豪華です。エルディールさまの声は池田秀一。



 ゲーム途中でエステリアに戻るのも「MOS」と同じで、ロダの木の下でリリアが待ち伏せています。異常な行動力のMOSリリアも怖いですが、このリリアもヤバイです。アドルが世界のどこにいてもリリアが全て把握しているのではないかと感じさせます。本作に明確なヒロインが見当たらないのもリリアのせいかもしれません。



 そうこうしているうちにエンディング。実を言うと話の展開があまり頭に残りませんでした。過去の英雄であるレファンスと五忠臣の墓をめぐって力を授かる、という展開の繰り返しという印象です。細かいイベントや存在感のある住人が少なかったことも要因でしょう。グラフィックやメインイベントが非常に丁寧に作られていたため、そちらの印象のほうがはるかに強いです。

 上の写真はデュレンさん。「MOS」ではちょい役の情報屋でしたが、本作ではもう少し活躍しています。実はエルディールさまをそそのかした「闇の一族」の一人という設定で、悪い奴らとは道を異にしています。この「闇の一族」という設定は公式に吸収され、「VI」では世界設定の根幹として再定義されました。「セルセタの樹海」での彼は冒頭で仲間になる相棒ですが、果たして闇の一族との関係は‥‥。



 こちらはカーナさん。ゲーム後半で存在感が薄くなるのが残念。それだけパーティーバトルで頼りになったのでした。ちなみにドギとも後半でパーティーバトルをしますが、すぐに退場になってしまって腰砕けになります。



 さてエンディングの最後、本作でのアドルの冒険の本を母親が子供達に読み聞かせるシーンがあります。写真の左の二人は近所の子供のようですが、読み手は右の子供の母親でしょう。その子はよく見るとアドルにそっくりです。ひょっとしてアドルの子供?



 そして次のシーン、町の向こうには神殿のある山と塔のシルエット。ここはまちがいなくエステリア。するとアドルの子供を産んだ女性は誰か。それはもうあの人しかいないのでは‥‥? いやー、あの人、やっぱり怖いですね。ひょっとして正史から外されたのはあの人との関係で?



 というわけでクリア。なんかイベントシーンばかりの記事になってしまいましたが、ゲーム部分も丁寧に調整されています。普通にプレイしていたら適正なレベルになるためにとてもプレイしやすくなっています。ボスクラスの敵の数は多くどれも凝った動きで、シューティングゲームのように弾を撃ってくるボスが何体もいます。さすがにボスは強めですが、何度も挑戦しているうちに攻略法が見えてくるし、再挑戦時のイベントも省略されるという親切設計もあります。隠し部屋や隠し武器、クリア後の「イースIV開発室」などのサービスも満載です。

 ついついプレイ済みの「MOS」や「セルセタの樹海」との比較に走ってしまいましたが、プレイの手触りやわかりやすさ、演出・ビジュアル・音楽アレンジなどは初期イースのなかでは屈指でしょう。半ばあきらめていた本作「The Dawn of Ys」をプレイできて満足でした。

 次のイースは順番からいって「I&IIクロニクルズ」に挑戦です。2020年もまだイースのプレイが続きそうです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (そらん)
2020-01-19 19:44:16
バーズテイルの記事ではお世話になりました。

実は自分はリアルタイムではPCエンジン版の
イース3しかプレイした事がなくて、数年前にアーカイブスでPCエンジン版の1.2を購入してクリアしてから
PS2版のイースエターナル、イース3とクリアして…
PCエンジン版のイース4をダウンロード購入したものの、急に熱が冷めてしまい…
暫く経ちますが買っておいたイース5をレトロフリーク でこの間クリアしてまたイース熱が上がって来てる状態です 笑

今はスーパーファミコン版のイース4をプレイ中です。
クリアしたら、6.7.8.9とやりたい気持ちはありますが、間にバーズテイルかイース5エキスパートも少し欲しい気持ちがあって悩んでます 笑

イース楽しいですよね、世界観、ストーリーが好きです。
長文失礼しました。
Unknown (okamoro_sai)
2020-01-20 00:05:39
そらんさま、コメントありがとうございます。
イースをまとめてプレイしたいという気持ちはよくわかります。長編の漫画をまとめ買いするのと似ているかもしれません。個別の作品はストーリー的にスケールもそれほど大きくなく、重苦しい雰囲気もないのがいいですね。なんせ主人公のアドルは「勇者」ではなく「冒険家」ですから。使命感があまりなくて、好奇心とお節介で行動しているのも逆にかっこいいです。
PCエンジン版はどれも出来が良さそうですね。旧作がダウンロード購入できるなんて良い時代になりました。
イースやバーズテイルなどもレトロフリークでまとめてプレイできるのもいいですよね。私もこらからもいろんなゲームをクリアしていきたいところです。

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