中央線沿い小宇宙

主に政治、社会などについて個人的な意見を述べます。
猫のブログは引越ししました。

家族に運転をさせないという選択をさせる難しさ

2019年05月21日 | 社会・政治について
高齢ドライバーが起こす死亡事故が問題になっている

自分の父の事を書こうと思う

このブログでも書いてあるように2016年から父は抗がん剤治療をしていた。
抗がん剤治療での通院は月に2-3回。
隣町の病院まで自分で運転する車で行っていた。

医師からは「薬の副作用で何がおきるかわからないから、車では来ないで欲しい」と言われていたが
母が協力的ではなかった事、私や姉が付き添えないことなどが原因で父は一人で通院していた。

いちおう病院からはすぐに帰らず、病院の近くでお茶などをして1時間ほど休憩し、意識障害や身体障害などが出ないことを確認してから帰るようにはしてもらっていた。

父には私から車の運転について、特に通院時の運転はやめてほしいとお願いをしたことがある。
家は幸い最寄り駅までは近く、病院も駅から遠くはない。
タクシーが必要なら自分が負担するから・・とも言っては見たが父の返答は
「車を運転するのはプライドだ、、お父さんのプライドをたてて欲しい」
と拒否されてしまった。

父は75歳だったが若い時からスポーツ万能で運動能力には自信があったと思う。

病気をし弱っていく体が嫌だったとも思うし、老いていく自分を嫌だと思っていたとは想像できる。

実家の近くには徒歩圏内に駅もスーパーも買い物スポットも町医者も役所も神社もあり、車に乗らなくても普通の生活ができる。
(祖父が免許を持っていない人だったので、あの場所に家を建てたのはそういう理由もあったと想像できる)

でも父は車の運転をプライドと言った。
父のプライドを奪う事が難しいと感じた。

なんとか代案として自動ブレーキ付きの車に買い替えをしてもらった。
新しい車になってから半年も経たずに父は死んでしまったが幸い自損事故なども起こすことはなかった。
さすがに最期のほうはタクシーなどで病院に行ったようだ。


個人的には家族の免許返納は非常に困難だと感じる。
認知症の場合は免許を返納しても勝手に運転する事もあるだろう。

特に私のように実家から離れて暮らしている場合は、ほぼ関与する事ができない。

まずは自動ブレーキ機能の義務化、自動ブレーキ機能の後付技術などメーカーや国が今すぐにできることはたくさんあると思う。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿