児童養護施設が小舎制家庭的養護の方向に流れている中で、「子ども会議」は大舎制団体養育のもので相応しくないという考えがあった。しかし子どもたちの生活上の様々な思いを、「文句や愚痴」ではなく「意見」として正式に表明する場をもつことは、子どもの権利の一つである。また、自分の考えを整理・発信し、他者の考えもしっかりと聞く力を養い場にもなる。
職員が子どもの意見をしっかりと受け止めるのは、子どもの権利擁護の一つである。無理難題的な意見もも多いが、ドキッとさせられる真っ当な意見もある。大切なのはダイヤローク(対話)である。職員と子どもたちは、対話をとおしてお互い理解し合おうと努め、一つ一つの課題の落としどころを見つけて行くのである。
事前の会議で、職員が中高生会議の目的や議長と書記を選挙により選出しておいたので、本番の会議はスムーズに開催できたようだ。
子どもたちは、リクエストが多かったが、活発に意見を出していた。 職員は見守るがその場では意見は言わない。
ホワイトボード一杯になった意見の数々。職員はこれらを一つ一つ精査するための打ち合わせの時をもち、第2回目の会議で子どもたちと対話する。