〜かたることばが歌になる風になる〜

夏は来ぬ

卯の花の匂う垣根に

時鳥(ホトトギス) 早やも来 鳴きて

忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

(佐々木 信綱詩/小山 作之助作曲)

「卯の花が匂う垣根に、時鳥が来て声をひそめるように鳴く『初音』が聞こえる夏が来た」という初夏の風物詩を歌っている。
小学校や中学校の教科書にも載っていた大好きな唱歌だ。

「卯の花」は略称で正式名は「空木(ウツギ)」という。
写真の木が卯の花で空木。画像にも見えている茶色の木の軸(茎)の中が空洞になっているので、その名前が付いているとお寺のご住職に教わった。

以前のブログにも書いたが、昨日実家の仏壇終いと墓終いをお寺さんに執り行って頂いた。
お寺は我が家から車で40分ぐらいの山奥にある。
ここは蛍の里でもあって、妹は子供の頃父の車でこの辺りに来て、おびただしく飛び交う蛍を虫かごに取って、翌日小学校に持っていった話をしていた。
最近は蛍も少なく、この辺りの清流も少し濁っているとご住職が説明していると、「河鹿(カジカ)」の声が聞こえてきた。少し高音の声で鹿に似た声で鳴くことから、このような漢字で書く「カジカガエル」のこと。
 
お魂を抜いて仏壇と墓の終いを終えたので、ご住職は、お寺に隣接する食事処までご一緒して下さり、建物の周りに自分が植えたという色々な植物や、メダカのいる甕(かめ)や、イモリを飼っている水槽などを見せて下さった。
 
「二人静(ふたりしずか)」の花。
何とも風情のある名前だと思っていたが見るのは初めてだと思う。
葉っぱが二対対生の十字状という珍しい形の花だ。
 
我が家の父母の実家も、この山里を一山超えたあたりの山裾にあって、夏場は2、3度は低いので、夏休みは泊まりに行き、蚊帳を吊って縁側も全部開けっ放しにして寝るという子供時代を過ごした。
その当時おばあちゃんのうちの横に、山の綺麗な湧き水の水場があり、村の人たちが生活用水として使っていたが、清流に住むというお腹が赤いイモリがいたことを思い出す。
ご住職は、飼っているイモリを手に取って「イモリは夫婦中が良いんですよ」と言いながら、孕んで(はらんで)大きなお腹になっているイモリを裏返すと、ギザギザの柄になった毒毒しい赤い色が見えた途端、私はゾゾとしたが、妹は、つがいで寄って来るイモリを「可愛い」と思ったと言い、ご住職も植物や生き物のお話をしながら、可愛がっている気持ちがにじみ出ていて共有できたという。
妹はまだ言葉も回らない幼児の頃、「こで〜(これ)」と庭にいた蛇を掴んで両親に見せたことがあった。「何かわかっていないから、こんなん捕まえたと見せたんだと思う。今なら気持ち悪くて掴めないけど、ちょっと変わった子やったんや」と言う。
 
小学校の先生だったご住職は、先日私のカフェコンサートにも来てくれた中学の同級生で小学校の先生だった二人と、奇遇にも若い頃地元の小学校で一時期同僚だったそう。これがご縁というものだろう。
 
「蓮華」の木
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網戸越しで分かりにくいので他所から借りた写真。
蓮華といえば、今ではほとんど見なくなった赤い小さな可愛い花を思う。
ハスの花の形に見える。
 
 初夏の爽やかな山奥で、マイナスイオンに包まれたひと時の中、我が家の大きな課題を一つやり終えた。 

活動を終了した「女声合唱団風」のこと、「コーラス花座」のこと、韓国ドラマ、中国ドラマなど色々。

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