新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

新型コロナウイルスに感染すると

2020-11-24 13:03:59 | コラム
生命の危機に襲われたと恐れたそうだ:

つい先頃、「多くの人が『自分の友人や知人乃至は周囲にウイルスに感染したという話を聞いたことない』と言っておられるにも拘わらず、今や全国的に第3波とやらで感染者が激増しているのはどういうことだろうか」と述べたのだった。この意味は別に「何方か経験談をお聞かせ下さい」とお願いした訳でもない。ところが、何としたことか、伝聞ではあるが信ずべき筋から「かなり恐ろしい経験だったと回顧された」という話が流れてきた。

経験者は50歳台半ばの独身者で、都区内で個人事務所を運営され、近所の自宅との間は言うに及ばす外出は全て車で、行く先に駐車場がないと解っている場合にのみタクシーか短時間公共交通機関を利用するという慎重さだったそうだ。しかも、COVID-19の蔓延以降は業務上の連絡や打ち合わせや会議等は時節柄ほとんどがリモートにしておられたそうだ。しかも、酒も煙草も一切嗜まないという言わばストーイックな生活振り。

ところが、4日連休の最初の日に例の37.5度の発熱があったものの、咳も痰も何もなく、単に発熱しただけなので仕事の疲れが出たのかと寝ていたら、いっこうに熱が下がらないばかりか38度を超え悪化していったので、承知していた電話番号に何度かけても通じることなく、近所の病院に電話してみたところ漸く繋がったが、連休中で内科医は居ないと断られたそうだ。その間に熱は下がっていなかった由。

連休が明けに再度近所の病院へ連絡してから出向くと、受付で名乗っただけで即刻PCR検査を受け、その日は帰宅させられたとか。翌朝に病院から陽性との連絡があって、その直後に保健所から3時間後に車が迎えに行くと連絡があり、そのまま区内の某大学病院に収容されたそうだ。その時点で既に「ヘロヘロ」で、ヤバイなと感じていたとか。諸々の検査の結果から「ウイルス性肺炎」と診断され、最初は4人部屋だったが個室に移されてレムデシベル治療を受けたとか。

保健所の聞き取り調査で回顧すると「発症前の数日内に所謂濃厚接触しただろう人は一人だけで、その人物は感染していなかった」という。即ち、感染源の特定ができなかったと言うことで、では、何処で感染したのかだが、一般論では「公共交通機関内ではマスク越しに大声で唾を飛ばして話し合っている例が少なく、感染する危険性は寧ろ低いとされている」と私は理解している。

治療法は、レムデシビルの点滴と免疫が暴れるのを止める為のステロイド剤の投与で、この辺りはトランプ大統領に行われた治療法と同じだったとか。ご当人は「この状態では果たして生き返れるか」と極めて不安だったと回顧されたという。2週間強で無事に退院できたそうだが、病院からは4週間は自宅待機が望ましいと告げられたという。感染症学会は2週間と言っておられるそうだ、念の為。

マスコミが最近云々し始めた後遺症は出たそうで、先ず声が思うように出なくなっていたことから始まり、一寸動いても疲労感が出てきてしまうこと、確かに一部で言われている視力の低下や抜け毛の傾向もあると振り返られたとかだ。ではあっても、この程度で命を取り留めたのであれば、それで十分だと言っておられるそうだ。要するに「勿論国家間の(ウイルスの性質の)差や、固体差は当然あるのだろうが、このウイルスは某国の大統領が決めつけられたほど簡単なものではるまい」というのが罹患者の語るところだった。

この話を聞いた87歳にして心不全という基礎疾患を持つ私は「どれほど注意して生活しても、注意し過ぎとはならないだろう」と痛感させられている。


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