Brasil北東部にあるPernambuco州の州都Recife出身のSinger-Songwriterとして知られるDi MeloことRoberto De Melo Santos。70年代半ばから80年代にかけて盛り上がったSamba Soulの中でも本作収録の“Kilariô”は極めつけの人気曲の一つであろう。随分前に日本でも、このSamba SoulがDJあたりを中心に人気を集めていた頃、Clubで大音量でかけられたこの曲で気持ち良く踊っていたものだ。心地良いPercussionとキレの良いHorn隊、極太のベースがBottomでウネり、Di Meloがチョイ粘り気のあるVocalで軽やかに歌うところが良い。アルバムは、この手の黒々としたリズム隊とCoolで時にJazzyなエレピ、心地良く鳴り響くPercussionが印象的なFunky路線が強く印象に残るのは事実だが、BandneonやStringsを取り入れた哀感漂うナンバーもあり、中々多彩な味わいのあるアルバムとなっている。Di MeloはSongwriterとしてもFunkyなナンバーは勿論、Tangoを取り入れたり哀愁路線でもその才能を発揮している。それにしてもGeraldo VesparとJosé Briamonteという両才人が仕切っただけあって、Arrangementsも演奏も素晴らしい出来である。何とってもHermeto PascoalがFluteとピアノ、Heraldo do Monteがギターで参加しているバックの演奏陣が最高なのである。Funkyなナンバーでも哀感漂うLyricalなナンバーでもDi Meloを盛り立てる演奏が冴えわたっている。São PauloのClubで歌っていたところをスカウトされたDi Meloは、このデビュー・アルバムを発表して長らく作品を発表していなかったが、何年か前に約40年ぶりとなる復活作をリリースしている。
『Di Melo』はDi Meloが75年にリリースしたアルバム。
アルバム1発目は低音で蠢くぶっといベースにのってFunkyにキメる上述の“Kilariô”。
“A Vida Em Seus Métodos Diz Calma”はご機嫌なHorn隊やChorus隊を従えてDi Meloも絶好調。CoolでFunkyなエレピやPercussionも気持良すぎ。
“Aceito Tudo”もFunkyに弾ける問答無用に腰を動かすナンバー。
BandneonとStringsも入り哀感漂う“Conformópolis”。
“Má-Lida”も哀愁路線。StringsにギターのArpeggio、Trumpetも泣けと言わんばかりにDi Meloをけしかける。
なんとTangoの“Sementes”もBandneonとピアノもArgentiaになりきった本格的なノリでビックリ。
B面はようやくFunky路線に戻った“Pernalonga”。小気味良いギターのカッティングとHorn隊、Di MeloのVocalも気持ち良さそうに歌っているのが良い。
重たいタメのきいたベースが最高の“Minha Estrela”。
FunkyなClavinetがご機嫌な“Se O Mundo Acabasse Em Mel”。Horn隊とBottomの低いリズム隊が最高で、この辺はDi Meloの絡みつくようなVocalも冴え渡る問答無用の極上Samba Soulに仕上がっている。個人的にはアルバムで一番のお気に入り曲。
Hermeto PascoalのFluteとギターのArpeggioが優美でLyricalな香りを残す“Alma Gêmea”。
エレピの響きが最高な“João”。
アルバム最後をシメるのはCuteな女性ChorusとFluteがご機嫌なが“Indecisão”。
(Hit-C Fiore)