以前作った、hyperbolic paraboloid(双曲線放物面)の規則性の美しさに魅了されてしまった長女。

今年は昨年にも増して家庭学習のなかでSTEAMを意識する一年にしたいなと思い、アート感覚で数を楽しめるアクティビティはないかな?とstring artをあれこれ探しました。

 

 

Pinterestで探しているとこんな↑キットも発見。
でも、これなら長女の好きな図案を2人で起こしたほうが楽しいなと却下。
そもそもstring artではあるけれど、数と全然関係ないし笑い泣き
 
 
三角形、四角形も糸のかけ方や色によって表現される奥行も形もさまざまで、前回が紙のArt×Mathだっただけに糸かけ初心者は悩みに悩み、、、


そんな矢先にシュタイナーの糸かけ曼荼羅を思い出したのでした。
木板などにピンを打ち、そこに糸を掛けていくという一見簡単な手法ですが、規則的に糸をかけていくと曼荼羅模様が浮かびあがります。
 
足し算や掛け算、素数などを学ぶ時に、子ども達が理解しやすいようにとシュタイナーが考案したのが始まりと言われているそうです。
九九の糸かけも有名ですよね。
 
 
「素数を学ばせよう!」なんてことではなく、とにかく「数が創り出す美しさ」に惹かれている長女のサポートをしたい!と思ったまでは良かったのですが、いざ初心者がやってみようと思っても難しそう、、、手間がかかりそう、、、というイメージしか湧かず笑い泣き
 


なんて思っていたら、簡単にできちゃったのでご紹介したいと思います!
 
 
まず私の腰が重かったのが木板。
木工もそれはそれで楽しいですが、東京の狭い家でやるのも味気ないし、置く場所もないし、重いし、、、
それで閃いたのが段ボール!
長女と「家にあるもので出来たらいいよねー」と話していて、あ!と思いつきましたラブ
糸かけ曼荼羅が廃材工作にもなるなんて素敵じゃないですか!?
 

Amazonで届く荷物、たまに底板みたいなものが入っていて「これ工作に使えそうキラキラ」と溜めておいたものが役に立ちました。
厚さも段ボール紙が3枚重なっていて、ちょうど良いんですよね。
これに黒いスチレンボードを重ねてA4サイズに切って、瞬間接着剤で張り合わせるだけで糸かけ曼荼羅の台が完成!

 

 

 

 

最初は毛糸でやってみたり、釘も100均で買ってあったものを使ったり、色々試してみると使い勝手の良さ・悪さが分かって、また工夫して改良してを繰り返しました。

 



糸は100均の刺繍糸が色も豊富でコスパ良いです。

ただ刺すピンの数が増えるにつれて、糸も3本取りにするなど細いほうが掛けやすそうでした。

 

初心者だと、どんな数でどんな模様が出来るかすらも分からないので、とりあえず素数を指標にしてみました。
まずは16ピンに挑戦。Excelで型紙を作ります。(↑上の写真は32ピンver.)
 
 
excelを普段から使っている方には当たり前の知識と思いますが、型紙はexcelを使えば1分で作れます。
1行目に打ちたいピンの数を入力、2行目には1行目と同じ列まで「1」を入力。(↑の写真は見やすいように10までしか入れていません)


2行目だけを選択した状態で円グラフを作ります。
私はプリント用紙ギリギリに印刷するためタイトルなどはすべて消去、塗りつぶしも無しにしました。
 
 
型紙を先ほどの台にテープで貼り、円周の交点に釘で印をつけていきます。
終わったら型紙を外して、釘を打ち込んでいきます。
 

(32ピンからは数が多いので、ピンの位置が分かりやすいようにシールを貼ってみました)


長女はモンテッソーリのおしごとや木工教室で釘打ちは何度もやってきましたが、久しぶりだったので慣れるまでやや苦戦していました。
真っすぐに打ち込むのって大人でも難しいですよね。
あっという間に感覚を取り戻してスイスイ進める子どもの能力、恐るべし、、、
 
 
基本の?糸かけでは、ピンの数を半分で割り、その数よりも小さな素数を目印に糸をかけていくのだそう。
例えば16ピンだと16÷2=8なので、8よりも小さな素数7、5、3と掛けていきます。
32ピンだと13、11、7、5、3。
64ピンだと31、29、23、19、17、13、11、7、5、3です。
それぞれの素数ですべてのピンを一周するので、16ピンの場合は3色の糸が必要です。


始点を決めて、そこから時計回りに(始点を入れずに)7本目に糸を掛け、そこからまた7本目に掛け、、と繰り返していくと、すべてのピンを一周して始点に戻ってきます。
すべてのピンを通らずに始点に戻ってしまったら、どこかで掛け間違えているということ。
モンテッソーリ教育で言うところの「間違いの自己訂正」の要素もあり、素晴らしいアクティビティーだなぁと長女を横目に内心、感嘆する母ラブ
 
 
1段目が終わったら、始点で糸を結び、2段目も同じように時計回りに5ずつ飛ばして糸を掛けていきます。
3段目は3ずつ、となります。



これ、実際に掛けてみて気付いたのですが、本来は素数であるはずの「2」に掛けてもすべてのピンに掛けきらずに始点に戻ってきてしまうんですよね。
何故なんでしょう、、、そこにシュタイナーの何らかの意図や理論があるのか?
アートを求めて辿り着いたので、糸かけ曼荼羅に関してはまだまだ母も勉強が必要です。
 
 
すべて掛け終わったら、あまった糸は結び目を接着剤で固定してから、短くカットしました。
その後も長女が次々やりたい!と言うので、32ピンもあっという間に完成滝汗
現在64ピンにチャレンジしています。
これはなかなか長い道のりなので、数日に分けてやっているといつ終わるやら笑い泣き
日々、やりたい事が山積みの彼女なので(笑)