グレイテスト・ショーマン | 海をみていたい

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日常。思ったこと、メモがわりだったり、テンションあがって発信したかったり、観劇、観戦、鑑賞日記です。
濱田めぐみさん、町田樹さん、パナソニックワイルドナイツ好き、現在連日HIDEKIさんを思い出しています。
趣味は携帯写真。




 先日、池袋にて。

 

ここ、西口広場かな?って見まがうほど雰囲気が似ているんですが、東口からサンシャイン方向よりちょっと左側に向かうと突然表れる空間に、
このように新しい施設がいくつか。
この真ん中は昨秋オープンした東京建物とかいう劇場です。ネーミングライツなので、しばらくすると名前が変わっているかもですが、この夏、めぐさんが出演されるミュージカルを見に行く予定の劇場でした。
こうも次々公演が中止になってしまうと、ほんとうに、劇場へ行ける日が来るのだろうか?楽しめるだろうか?と不安になりますが、その疑似体験をさせてもらえたのがこの映画。
 

今月、3日にTOHOシネマズ池袋が開業しました。

ニュースにもなっていなかったのかな?その事を知りませんでしたが、劇場がまだオープンしていない今、足を運びたくなるのがソーシャルディスタンス営業をされている映画館です。

連日の雨で通りには人もまばら。
ところが、入場すると、ひとつずつ席を空けた客席はほぼ満席。
ソーシャルディスタンスでもちろん、誰も声を上げることはありませんが、気持ちは熱く盛り上がっていたに間違いありません。
公開当時、見逃してしまっていたので、ビデオではなく絶対映画館で観たいと思っていたて、このオープン記念でリストアップされたのか?観ることが出来てしあわせです。
上映スケジュールには新作も揃っていますが、かなり過去作品を人気作品(ボヘミアンラプソディーとかマニアックな人気作品を揃えているようです)を轟音上映として沢山プログラムに入れていますので、どうしても見たいひとたちが静かに、コッソリ集っているんだと思います。
 

TOHOシネマズ池袋上映スケジュールはこちら

 
 
ここに書こうとしてはじめて知ったのですが、実話なんですって!
おとぎ話かと思って見ていたんです。
貧乏な少年。家柄の良い人たちから蔑まれて、それでもその上流のお屋敷のお嬢様を手に入れるべく努力して、さらに興行主にのし上がる、成り上がるヒュージャックマン演じるバーナム。
 
映画を観て高揚して、そのあと事実だったんだと知って、なんというアメリカンドリームなの!と。夢のよう、と。
 
見ながら思ったのは、アカデミックな立場から描こうとすると、例えばアンドリュウーロイドウエバーのオペラ座の怪人になってしまう。怪人は云ってみれば身障者で、あの時代差別の的で蔑まれていたからこそ地下にもぐってしまうし、才能があっても誰にも認めてもらえない、ひねくれてしまうのも仕方ない、当然という時代背景の悲しい話。ラブネバーダイの見世物小屋的なものに自虐的な臭いがしてしまうんです。見てはいけないもの、フリークは背徳的な臭いがする。そんな描き方をされてしまうんですが、
このグレイテストショーマンは、貧乏から金持ちになって見返してやる、その情熱が原動力になっているのでお金になるのなら何でも利用したい、フリークだって、有色人種に対する差別だって、蔑まれるのではなく、見たいのならその需要に応えればいいのであって、それを卑屈に思う必要はない。と、観客に感じさせているんです。
フリークや有色人種、あるいは下賤とされる職業についていることが白人至上主義の、それもある程度裕福な社会を形成している世界から見ると、気色悪い、犯罪者のように扱われる、排除されるしまうんです。それは昔だけでなく、今でも世界中、きっと、なくならないんです。
それが悲しくても事実なんだと。それだったら、それこそ自分が得意なことで、それをやったら楽しいこと、しかも多くの人たちもそれを求めている場があれば、それをあきらめない!…まるでNHK「エール」みたいですが、そんな、あたたかさと勇気と、なにより楽しい。切なかったり、気の毒だったりもありますが、もう一度、いえ、何回かリピートしたいミュージカル映画でした。
 
さらに、「地上最大のショウ」って題名だけは聞いたことがありますが、どんな映画なのか、まだ見てもいませんが、それこそP・T・バーナムが興行したサーカスがもとになったそうで、
監督はあのセシル・B・デミル!
物語は空中ブランコ乗りたちとこのサーカスの興行主のお話だそうで、事実はこのグレイテストショーマンのように愛妻家のバーナムですが(たぶん)、こっちもみたくなりました。
空中ブランコ乗りのゼンデイア
バーナム(ヒュージャックマン)と妻(レベッカファーガソン)
 
いろいろ読んでみると、米国で公開されたときの批評家たちからは酷評だったそうですね。
もしかしたら、アカデミックな立場から彼らは酷評したんじゃないでしょうか?自分が何様?って彼らに対して思います。彼らは、すごく高いところに上っていて、こんなくだらない、って思ったんでしょうか???
それともよくある物語、と思ったのか?
しかし、観客はそんな次元にいません。いいものは良い。
 
バーナムのサーカス
 
口コミでどんどん広がっていったそうです。
その全米ヒットがあって、ちょうど日本公開時期になったそうで、もちろん前評判も読見聞きしていて観たい!となっていたものの、当時バタバタしていて、時間を作る余裕がなかったんです。仕事もまだうまくいっていなかったし、メリーポピンズがそろそろ始まる、始まったところでチケット入手問題があったり、とにかくあの年(2018年)は、それどころではなかったんでした。
 
 
もう一度書きますがアカデミーが悪いとは決して思っていません。
とても大事なこと。なんですが、そのアカデミックな教育を受けた側の権力のようなものをかざしてしまったとき、芸術とはかけ離れた差別意識のようなものを発する人達がいるんです。
逆に素人のようなヘタウマみたいなものをなんでも見方を変えればこれは芸術だ!なんて言っている人たちも許せません。へたくそな歌とか、へたくそな絵とか含めて、それを褒めるのは親ばかだけで充分だと思っています。プロならば、ちゃんと本物を学ぶべきだし、努力すべきだし、へたくそなままプロ活動するのは詐欺だと思っています。
本物を見る目、嘘と本物の違いが分かったうえで、それを楽しむ側には選択の自由があります。これはアカデミックだけれど、こっちのほうがおもしろい、こっちのほうが好きだ、と。
 
 
だから、気持ちいい。気分が悪くならないんです。
アカデミーが決して悪いと言っているのではないんですよ。アカデミーは基本だし、大事。