◆ テーマの階層その2。パーソナルデザイン運用ルール(2)
◆ テーマの階層その2。パーソナルデザイン運用ルール(2)
● デザインの第一階層…ボトムスの「パンツかスカートか」
「あなたは、パンツ派?スカート派?」
ファッション記事でそうタイトルをつけたら、キャッチコピーとして最も分かりやすい。
デザイン診断だったら、パンツが似合う派、スカートが似合う派、ということですね。
確かに、おおざっぱな傾向として、
パンツ・スタイルが得意科目になるタイプ、
パンツ・スタイルは要工夫のタイプ、というのは、観念できます。
パンツにするかスカートにするかで迷う場面があれば(あるかなあ)、
そうした一般的な傾向によって選択することができるでしょう。
でも、二者択一なんて、守れっこないじゃありませんか。
● <似合う>の本質
「スカートは諦めましょう」「パンツはやめて下さい」
そんな断定をしているコンサルタントは、まずいない(はず)。
しかし、世の女性は、断定したがります。
「パンツが似合わない」「スカートが似合わない」
百貨店やショッピングモールでは、数年にわたって
似たり寄ったりの型が出回ります(寡占市場)。
ある期間、すんなり穿けない型が出回って、
数回ほど試着で苦い体験、
それらが「タイト」という用語で括れたら、
「ああ、やはりわたしには『タイト』は似合わない…」
これが全く論理的ではないことは、こうして書けば一目瞭然ですね。
● 第二階層⇒第三階層…
第二階層に下ると、例えばそこに、
「裾広がり型」か「裾すぼまり型」か、というテーマがあります。
その一例に「タイトかフレアか」があって、前回少し触れました。
パンツでも、同様の第二階層があります。
下(半身)の方に量感を出すのが得意か、量感を下げるのが得意か、
ライン取りは、ぴしっと直線的にか、ゆるみを持たせるか。
ある程度の傾向は、やはり観念できます。
だからといって、二者択一ではない。
「下(半身)の方に量感を出す」ボトムスであれば、どんな。
「下(半身)の方をすぼめる」ボトムスであれば、どんな?
第三階層があります。
● 噛み合わないとき
あなたは、「フレア派かタイト派かが知りたい」。
コンサルタントは、
「フレアをお召しいただくなら、お似合いのフレアを。
タイトをご希望なら、お似合いのタイトを」という頭でいる。
わたしは、常日頃、第三階層以下のフロアに居るので
(でなければ本当には<似合う>の話にならないので)
ご依頼主様に、「下の階層に降ってきていただく」ことになります。
● とあるシーン
カラーバイタルへご依頼の方は、それ以前に診断等のご経験がある方ばかり。
そのため、頻繁に、こういうシーンを経験します。
ご一緒しているとき、私が「あ、これ。お似合いになりますよ」
何気なく指差した物(試着がなくても似合うのが丸わかり)を、
ご依頼主様がご覧になって、少し、戸惑われています。
お嫌なふうではなくて、純粋に、戸惑っておられる。
「前の先生に、『○○は、避けられた方が無難でしょう』と言われましたし、
じぶんでも『似合わない』という実感がありますので」
まあまあものは試しです、と、その具体的な○○をお試しいただくと、
ご依頼主様あらびっくり。歴然とお似合い。
するんとお姿に一体化して、美しい。
どうして常日頃、第三階層以下に居る(頭が)のかというと、
ご購入率が高い物って、こういう○○…
つまり嬉しい驚きがある物、
第三階層以降がテーマである物、だからなのです。
不得手な気がする、というそれまでの実感に、
「避けるが無難」を重ね合わせてしまえば、
「○○は似合わないという意味なのだろうな」
でも、そういう意味ではないんですよ。
● その助言も間違っていない
「避けておくのが無難」というのも、よく理解できます。
「要工夫の第三階層以下のテーマ○○では、
お似合いのものを見つけ出すには、かなりの探索を要するか、
例外的なそれが登場する時期を待たなければならないかも知れません」
この認識は正しい。
どのコンサルタントでもどのご依頼主様でも、直面するのは同じこと。
許容範囲の手間暇で必ずお似合いの○○を見つけ出せる確約はない。
そもそも、量的探索が必要かを判断するにも、量的探索を行わなければなりません。
どうするか。
「避けるのが無難」は、無難な助言だと思います。
● カラーバイタルが当りを出せる理由
カラーバイタルは、なぜこともなげに○○をご紹介できるのでしょうか。
カラーバイタルのお探しは、
スキャンサーチ作戦、ローラー作戦だからです。
探しまくるのみ。
時間をかけ、手間をかけ、体力を使い、なるべくたくさん店を回る。
片っ端から、お似合いになりそうなものを探し歩く。
スキャンサーチをしていれば、
結果的に、
「避けるが無難」のお似合いの○○なんて、ゴロゴロ出てくるんですよ。
そういう例をご紹介することで、ご依頼主様の視野にも変化が起きます。
選択の幅がぐーんとアップするという寸法です。
● 順序
物の性質を解析する場合と、物を探す場合とは、順序が逆です。
テーマを絞って探し始めるのではありません。
とにかくお似合いになる物を探し出します。
「とにかくお似合い」の物は、当初は、未知の物体。
ですから、その物の性質を読み取り、テーマとソリューションを究明します。
テーマとソリューションが見えたものは、経験値の中に定型として積み上げられ、
また別の未知を見出す、スキャン機能をアップさせていきます。
見慣れたものだけでは、装いライフ、退屈というものですからね。
もっともっと応用を利かせた、深部のテーマへと。
どうしても語り口がマニアックになってしまうのですが、
細部が違えば全体が違うし、価値も違う、ということは、単純なことで、
どなたが見てもハッキリしているものです。
※なお個別のご依頼で、セレモニー用一式といった事柄は別の話です、
それは、ここでいうテーマではなく用途・目的のお話です)
● 最適のマッチングを
がっかりされる方もいらっしゃるでしょうか。
「そんなに大変なことなの?もっと簡単にできるといいのに」
おできになりますよ。
簡単に、なさってしまっても、いいんです。
第一、第二階層に留まっても、いいんですよ。
それによって自由を感じられるのなら。
カラーバイタルが、主として第三階層以下に焦点を当てて考えているのは、
ご依頼主様の(将来にわたる)自由を確保するためなのですから。
気分なんて、コロッと変わります。好みなんて、とても5年持ちません。
タイトかフレアかなんて、守れっこない。
だから、気分が変わっても応用のきくことをご案内すべきだと思うし、
愛着の持続することが見込めるものを、ご紹介すべきだと思うようになりました。
簡単にできる、と請け負ってくれるサロンはあるはずです。
イメージコンサルティングも、インフォームドコンセントの時代のようですから、
幾つか受診して、それぞれの内容の整合性がつくように整理して、
本格的な相談をどこに依頼するかを選ぶ、という方向に流れていくと思います。
そうなると、よりいっそう、ご依頼主様とコンサルタントとの、
相性というか、見つめる方向の合致を、手繰り寄せていくことが重要になるでしょう。
その中で、コンサルタント側は、それぞれの業態を深化させていくことになるでしょう。
ご意向に合ったサロンなりコンサルタントなりと、マッチングできると、いいですよね。
そのために、コンセプトを、よりクリアにしていこう、と考えています。
…やはり、志に正直でいませんと、
仕事柄、透徹したものは育てていけないので。
◆ 欄外
通り一遍の<似合う>をさらに超えて、もっともっと個性をと欲します。
時代に合わなくなりつつある大資本コンシャスではなく、より個性を発揮できる小さな工房や
オーダーメイドとのマッチングなどが、必要とされてきている気配が。
山あり谷ありですが、「次はこれ」と望んだことは叶えられてきているので、望もうと思います。
和らげどまだ辛い寒さです。お体にはくれぐれもお気をつけくださいね。
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ご依頼のご検討には、<カラーバイタル公式ウェブサイト>もご覧ください。
お問合せ・お申込みは<お問合せ用メールフォーム>からどうぞ。
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