曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

立憲は共産・れいわ・社民と政策共有すべし

2019年08月20日 09時33分56秒 | 政治

                            

                                

                       「植草一秀の『知られざる真実』」
                                   2019/08/20
            立憲は共産・れいわ・社民と政策共有すべし
             第2410号
   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019082001225157594 ──────────────────────────────────── 共同通信社が8月17、18日に実施した全国電話世論調査結果が発表され た。
極めて重要な内容を含んでいるが、大きく取り上げられていない。
安倍内閣による情報統制の一環であるだろう。
この問題を陰に隠すかのようにあおり運転での傷害事件加害者逮捕のニュース が異常に大きく取り上げられている。
共同世論調査で注目される第一点は、政党支持率調査でれいわ新選組が躍進し たことだ。
政党支持率は
自民党          40.9% 公明党           5.1% 日本維新の会        3.8% 立民           10.0% 国民            1.4% 共産党           4.3% 社民党           0.7% れいわ新選組        4.3% NHKから国民を守る党   1.3% 支持する政党はない    26.6%
だった。
大手メディア世論調査結果の信ぴょう性は低いが、安倍自公内閣に都合の悪い 調査結果に関しては、一定の信頼度があると考えられる。
れいわ新選組の支持率上昇は安倍自公内閣にとって都合の悪い内容だが、その 都合の悪いことがらについて高い数値が発表されたことは、抑えが効きにくく なっていることを意味すると判断される。
国民民主党の支持率が1.4%に低迷していることも注目される。

安倍内閣が推進している政策についての調査も実施された。
1.中東・ホルムズ海峡の安全確保に向けた米主導の有志連合構想を巡り、日 本が自衛隊を派遣する施策について
派遣すべきではない  57.1% 派遣すべきだ     28.2%
2.今後の日韓関係について
懸念している     62.4% 懸念していない    32.4%
3.安倍内閣について
支持する       50.3% 支持しない      34.6%
4.10月に消費税率を10%へ引き上げる政府方針について
反対         51.3% 賛成         43.3%
5.外食・酒類を除く飲食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率制度につ いて
よく理解している    7.1% ある程度理解している 48.3% あまり理解していない 32.4% ほとんど理解していない11.5%
6.立憲民主党が国民民主党などに要請した衆院会派合流構想について
評価しない      50.3% 評価する       30.2%

7.野党の在り方について
「できるだけ多くの野党が一緒になり、政権交代を目指す政党をつくる」 21.0% 「それぞれの党を維持し、国会や選挙で協力して与党に対抗する」 36.7% 「政策課題ごとに是々非々で対応する」 32・9%
8.安倍晋三首相の下での憲法改正について
反対         52.2% 賛成         35.5%
だった。
立憲民主党の支持率が10.0%であったのに対して国民民主党の支持率は 1.4%だった。
また野党陣営のあり方について
「できるだけ多くの野党が一緒になり、政権交代を目指す政党をつくる」
が21.0%にとどまったことが注目される。
安倍政治を打破するには、安倍政治に対峙する勢力が基本政策を明確にし、そ の政策を基軸に連帯することが重要になる。
立憲民主、共産党、れいわが基本政策を共有し、この三勢力が軸になって候補 者一本化を実現することが現実的な選択である。
消費税率5%、最低賃金全国一律1500円、原発稼働即時ゼロの三つの政策 を共有して、289の小選挙区にただ一人の統一候補を擁立するべきだ。

この世論調査結果は国民民主党にとって衝撃的である。
同時に立憲民主党が次の衆院総選挙に向けての基本戦略を練り直すべきことが 示唆されている。
主権者は「野党の面をかぶった隠れ自公勢力」を嫌っている。
かつての民主党が主権者から見放されたのもこれだ。
主権者の選択で初めて新しい政権を樹立したのに、その政権を破壊した者がい る。
民主党内に潜んでいた「隠れ自公勢力」である。
彼らが普天間飛行場の県外、国外移設を妨害した。
彼らがシロアリ退治なき消費税増税を強行決定した。
彼らが企業団体献金全面禁止公約を闇に葬った。
鳩山内閣は破壊され、日本政治は元の自公路線に回帰した。

2017年の衆院総選挙で立憲民主党が躍進できたのは、旧民進党が分裂し て、革新勢力が立憲民主党として独立したと、主権者が判断したからだ。
本当の意味の革新勢力、たしかな野党勢力の中核として、立憲民主党がリー ダーシップを発揮することを期待して主権者がこの新党を躍進させた。
共産党が全面協力したことも見落とせない。
その立憲民主党が主権者の期待に十分応えなかった。
そのために、立憲民主党が勢いを失っている。
しかし、その勢いの失い方は、国民民主党の凋落ぶりと大差がある。
立憲民主党は過ちを正せば、まだ立ち直れる位置にいる。

れいわ新選組が支持率を急伸させているのは、政策路線が明確であり、斬新で あるからだ。
オールジャパン平和と共生は
消費税廃止へ 最低賃金全国一律1500円政府補償 原発稼働即時ゼロ 奨学金徳政令 一次産業個別所得補償 辺野古米軍基地建設中止 TPPプラスからの離脱
の政策を明示してきた。
れいわ新選組は、これらの政策パッケージをほぼ丸呑みした。
この政策の明確さ、斬新さが主権者の強い支持を引き出したのだ。

しかし、どれほど良い政策公約を明示しても、政権を樹立できなければ「絵に 描いた餅」である。
具体的な政権奪取の道筋を明確にしなければならない。
オールジャパン平和と共生では、当面の国政決戦で共有するべき基本政策公約 として
1.消費税廃止へ(まずは消費税率5%への引き下げ)
2.最低賃金全国一律1500円政府補償
3.原発稼働即時ゼロ
を掲げている。
この政策公約を共有する政治勢力が大同団結する。
大同団結するという意味は、衆議院289の選挙区に統一候補者をただ一人擁 立することだ。
現状で、上記三公約を共有できるのは、
日本共産党 社会民主党 れいわ新選組
ということになるだろう。
ここに立憲民主党が参画するべきだ。
原発稼働即時ゼロにまで立憲民主党は踏み込むべきだ。
また、シロアリを一匹も退治していない現状を踏まえ、消費税率を5%にまで 引き下げることに同意するべきだ。

国民民主党メンバーのなかで、この三公約を共有できる者は合流するべきだ。
公約を共有できないメンバーは自公サイドに鞍替えするのが適正である。
日本政治刷新を妨げる最大勢力は「野党の面をかぶった隠れ自公勢力」である ことを肝に銘じる必要がある。
立憲民主党が国民民主党と統一会派を形成することは時計の針を逆戻しするこ とであり、立憲民主党の大凋落の主因になることは間違いないだろう。
立憲民主党は重要な判断で過ちを犯すべきでない。

                                



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