スルガ銀行シェアハウス評価の問題 | 不動産未来ナビ

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「業務停止命令を出されたスルガ銀行のシェアハウス(カボチャの馬車)への融資問題。根底にあるのは収益性(実勢賃料)を無視した売主の作成した事業収支(実勢賃料の2倍以上の家賃保証)であり、スルガ銀行が融資評価に際して採用した収益還元法もその売主の作成した事業収支(実勢賃料の2倍以上の家賃保証)に基づく賃料を基に収益還元法で評価したことにある」(日経2018年10月1Ⅰ日朝刊・「家賃保証 実勢の2倍超も」)

 

つまり、スルガ銀行のシェアハウス(カボチャの馬車)の問題は、売主の保証賃料とマーケット賃料とを比較し妥当性があるかを確認すべきところ、無視して元本価格(購入価格)を高く査定したというところにあります。

 

収益還元法は(賃料-費用)/利回り(Cr)=収益価格という評価手法。費用と利回り(Cr)は標準化されており、恣意的に変えるのは異常が見えてしまいますが、賃料に関してはマーケット賃料に幅があるので、異常値をカモフラージュしやすいというところにリスクがあります。

 

また、収益還元法の問題だけではなく、取引事例から求めた土地価格に建築費から求めた建物価格を加算する原価法による積算価格を無視した可能性もありそうです。

 

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