昨日(5月30日)のアゴラで篠田英朗氏の「自由民主党の憲法改正条文イメージ」に関する覚書を読みました。イメージとはたたき台素案のことのようですが、自民党の憲法改正条文、国の基本法らしからぬイメージの悪い文言になっています。
篠田氏が言われるように、「我が国の平和と独立」、「国及び国民の安全」、「必要な自営の措置」など解釈文を加え、何より条文の中で“○○を妨げず”と断ったうえで「自衛隊を保持する」などと長々と断り条文にしたのはいただけないですね。
そこで田の神様、恥ずかしいながら憲法改正私案を書いてみました。
9条2項「前項の目的を達するため、陸海空その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」の後、「但し、自衛のための兵力はこれを保持し、内閣総理大臣の指揮のもとで行使する。」としてはいかがですか。
この条文に対して、“自衛のための兵力”とは自衛隊のことかとか、石破さんや篠田氏の言われる軍隊か、と聞かれれば、どちらとも「そうです」と答えればいいのです。自衛隊であり、軍隊なのです。憲法上、独立国は、戦力(戦争を遂行し得る力)を持たなくても、自衛のための兵力(軍隊の力、戦闘力)は持っていなければならないのです。
安倍政権のもたつきで憲法改正は相当先になりそうです。自民党の憲法改正条文はあくまでたたき台、憲法改正への呼び水であればいいのです。憲法改正は何をおいても9条の平和条項ですが、地方分権(道州制への可能性)、参院の在り方、財政の在り方など自民党改正案以上に重要な課題もあります。学者専門家の皆さんもっと前に出てください。