チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 289

2020年02月04日 10時04分19秒 | 日記

きょうは立春

四立といっていろんな意味のけじめに使う、他に立夏、立秋、立冬

立春は「見つける喜びがある」あら梅がさいた、山が芽吹きでピンク色になった、水がぬるんでなんだかオタマジャクシがいるみたい、日が長くなったね。と日々の自然の移り変わりに心も開いていく。立春とはそんな明るさを呼び込む時期

立春の日の水を若水と言ってそれを初釜に使ったもの。その若水で立てたお茶が福茶。煎茶やほうじ茶でもいい、結び昆布鵜や小梅を入れて飲む。今は昔、でもまだそういうしきたりを重んじている方もいらっしゃるだろう。気の合う仲間が寄り集まって、ゆったりと季節を味わう集いも楽しい

 

チャ子ちゃん先生はこの4立を衣替えの基準にしている

江戸時代までは旧暦を使っていたので、この日を新年としていた、新暦だと2月27日。春の気配満々だ

立春の声を聴くともう古代縮緬の着物は避ける、また柄でも雪持ち柄はお休み、古代縮緬を休ませるので、帯、帯揚げの縮緬もお休み、暗い色のきものもさける。ただし一越ちりめんはまだ出番がある。旧暦のころはこの日から綿入れをやめるとある。昔の着物は全体に真綿を入れたり、裾にたくさんのふき綿を入れて入れて暖かくしていた。背負綿もやめて、普通の袷の着物になると古い書物に書いてある。立春というのは、新しい年はじめとして心ウキウキするものであった

ついでに言えば立夏からは単衣、立秋は薄物をやめる、立冬に入ると暖かそうな色にるので真綿紬の出番が多くなる

 

ここのところ気候は不順、縛られるずにその季節を楽しむということが着物を着る醍醐味ではないかと思う

 

着物の好みも着方もいろいろあっていい、洋服だってそれぞれ好きな取り合わせがある

「人に迷惑かけてないんだもの、何を着てもどう着ても私の勝手でしょう?」という人も多い、其の通り、

 

先人が残してくれた人を美しく見せるセオリー、着ることによっての心地よさ、そういう感覚は繋いで生きたと私は思っている

立春!これから季節が動き出す、そのエネルギーを身に受けながら季節の躍動を体内に入れて元気に過ごしたいと思う

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