こんにちはぁ。
ここ最近、とても興味深いニュース記事などが、いっぱい出てきたので、そこら辺ばかりをブログで紹介し続けてしまいました。。ちょっと肩の凝るブログ記事だったと思います・・・すみませんw。。
さて今回は、大分前に記事にした「第四回 「Wisper Of The Heart」」の続きです。
「ゆう子」と「雫」が校庭のベンチで、卒業式に歌う歌について話します。冒頭で流れた『Country Road』の「和訳版」を「雫」が作ってきたのですね。それを一緒に歌ってみます。途中から、お互いちゃんと「合わせながら」歌うんですね。もちろん、映画は英語バージョンだから、そのまま英語になってますw。
”(...)
Old room small window
(古い部屋 小さな窓)
The dong who's grown old
awaiting my returen (帰りを待つ 老いたいぬ)
Country road I think I would go
down this path on my own
(...)”
(バージョンによって英訳は異なります)
歌っている最中、お互いがリズムをシンクロさせながら、「ゆう子」が一瞬横目で「雫」を見ますね。このシーンは、お互いが本当に仲のいい友達であることを印象付けます。なぜなら、後で仲違いしそうな、ちょっとした行き違いが発生するんですね。いわゆる「三角関係」ってヤツですねw。
でも、ちょっとした「行き違い」があっても、彼女たちの友人関係はとても「堅固」なんだよって・・・それを示すためのシーンなんですね。わざわざそう言うシーンを演出してく挿入してるんですね。言われなくても分かってそうですがw。
これは、映画演出の基本で、一番教科書になるのは・・・・やっぱり「小津安二郎」監督作品ではないかと思います。非常に淡白な演出で有名ですが、実はとても分かり易く、それでいて「説明しない」演出を行います。「言葉にして説明しない」。
例えば、『秋日和』という作品です。主人公の女性を含む、会社の同僚の女子社員二人が、会社のビルの屋上から、共通の友人に向かって手を振ります。ちょうど屋上から、電車が通るのですが、彼らがその電車に乗ってるのですね。
その手の振り方は、完全にシンクロしていて、リズムも、振り方も、振り終わって手を下すところまで、完全に同じです。なんでそこまで凝った演出を、わざと付けたかと言うと、後に変な誤解で仲違いしちゃうんですね。でも、本当は『とても友情の堅い』関係だから、「心配のないケンカ」「仲の良いケンカ」なんだって示してるんですね。
そしてもう一つ。
「ゆう子」には好きな人がいるんですが(「杉村くん」)、彼とは別にラブレターをもらうんですね。あまり男女関係に興味のない「雫」が驚きます。そこで、「ゆう子」はちょっと動揺するのです。
で、ちょっと男女関係に鈍感な「雫」が、ラブレターを送ってくれた人と会ってみれば、なんて言うのですが、実際興味ないのか、実は「雫」本人も自分で言っていて、あまりいいアディアではないと自覚してるんですね。
自覚しているので、車が通りすぎるノイズに気を取られて横を向くような演出を作って、「実際はその気ではない」という事を示しているわけですね。
Shizuku:
What about the guy who wrote love letter. I think you shold go for him.
Yuko:
I don't know. I want to think it over.
*think over... to ponder or consider (「考えてみる」)
*ちなみに「英英辞典」で調べると、知識も語彙も格段に増える。その例を画像で紹介しますw。「think up」って、そういう意味かと・・・w。
ここまで来ると、「こじ付け」が過ぎるんじゃないかという声が聞こえてきますねw。でも、映画や演劇が本当に好きな人だったら、また「演出」のことを少しは知ってる方がいたら、同意していただけると思いますww。非常に古典的な映画ストーリーの作り方だからです。
さて、今日はここまでにしますw。ストーリーはこれからかなり入り組んで来ます。少しづつ続けていきたいと思いますので、是非楽しみにしてください。。
ではまた!!