▩ 映画『ぼくは猟師になった』を見た | 紀州屋良五郎 ☆大衆演劇・上方芸能☆情報系ブログ

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〇 まいどおおきに〜映画メモでおます

 

 

 

 

私は人一倍好奇心が旺盛だ。これは子どものころからだ。線路を見たらどこまで続いているか確かめたくなり、川を見てもどこまで流れているか、どこから流れているか突き止めたくなる。

 

それがほとんど見境がない。動物、植物、芸能、文化、音楽、旅、映像‥際限がない。

しかし、何事にも時間という限界がある。

 

ドキュメンタリー映画はそんな私の好奇心を映像という手法を通してであるが追体験させてくれる。

 

今回見た映画『僕は猟師になった』もそのひとつだ。

 

中々、出会うことがない猟師の生き方を通して食べる原点である「命」をいただく意味を深く問い直すには最高の映画である。

 

人の口に入る食物の原点。そこにあるのは「命」そのものだ。

しかし、あらゆる人の手に依て加工され、変質していくなかでいつしか「当たり前」になる「食べる」こと。その源流を辿れば「命」をいただくことに行き着く。

 

目をそらしてはいけない自分達の生かされいる原点。

この映画は「それ」を気づかせてくれる。

 

そういえば、上方落語にも山猟師をテーマにした落語があった。

『池田の猪買い』だ。

 

この映画を見て落語を聞き返すとひときわ深い味わいがあるのだ。落語スキの人と肉スキの人に是非見て欲しい映画である。


 

 

 

以下 第七芸術劇場のサイトからの引用

獲って、さばいて、食べるNHKの傑作ドキュメンタリーが完全新生映画版に。追加取材300日超。知られざる猟師の暮らしに700日密着。
一昨年、NHKで放送されると同時に大反響を呼び、再放送希望が異例の1141件も届いた「ノーナレ けもの道 京都いのちの森」。京都で、猟をする千松信也さんの、彼にとっては平凡な日常に取材したドキュメンタリー。イノシシやシカをわなでとらえ、木などで殴打し気絶させ、ナイフでとどめをさす。命と向き合うために千松さんが選んだ営みに、残酷、という非難をはるかに超える「憧憬」が集まりました。取材班は、放送後、千松さんとその暮らしにさらに迫るため、300日の追加取材を行い、およそ2年間の映像を編み直し、完全新生映画版となる『僕は猟師になった』が完成しました。ナレーションを担当したのは、日本映画界に欠かせない若き名優・池松壮亮さん。千松さんに寄り添い、その独特な視線、思考、行動に観客を誘います。