ユキノシタ科、Saxifragaceae、ユキノシタ属、ヨーロッパ原産、多年草、
学名:Saxifraga stellaris、
英名:Starry Saxifrage、Hairy Kidney-wort、
葡名:saxífraga-da-estrela、
2016年6月15日、2017年7月12日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、
サキシフラガ・ステラリス Saxifraga stellaris の花。種小名の stellaris は、stellaria ラテン語で、星のようなという意味。
高山の垂直に立つ崖の割れ目に咲く。
6月半ばの星の山は突然雨が降り、霧も湧き上がる。水滴を一身に溜めた花。
ユキノシタ属の花期は3月から9月ごろまで。葉は落葉性で、単葉。花は放射相称または左右相称で、左右相称のものの花弁は下側の2弁が他の3弁より長い。花弁はふつう5弁で、白色、黄色、淡紅色になり、しばしば紫色や濃黄色の斑点がある場合がある。北半球の温帯から寒帯に約300種が知られる。サキシフラガ・ステラリス Saxifraga stellaris でした。
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(GKZ植物事典より)和名は,学名の音読みから。属名の saxifraga とはラテン語の saxum(=岩)と frangera(=割る)の合成語で、「石を割る」の意となる。クモマグサが胆石などの結石を除去する薬用効果があると考えられたことによる。種小名は「星形の」の意。
サキシフラガ・ステラリスは、ユキノシタ科の多年草である。本種は、ヨーロッパの広い範囲に分布する。南はイベリア半島~北はグリーンランドまでとなる。緯度の高い地域では低地に自生が見られ、逆に緯度の低い地域ではアルプス山脈等の高山地帯に自生が見られる。何れの地域にしても共通するのは近場に水の流れがあるような岩場に自生する野草である。草丈は20㎝程度となる。根出葉は、長さ3㎝程度の卵形~匙形で、縁部には鋸歯を持ち、幾分厚味がある。6~8月頃、長い花茎を立ち上げ、その上部に、径1~1,5㎝程度で白色の5弁花を散房状につける。花形はほぼ左右対称となる。花弁基部には黄色い斑点模様が着く。花後には2分室を持った卵形の蒴果をつける。(GKZ植物事典より)